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ジャンヌ=ダルクの百年戦争 新・人と歴史拡大版 新訂版

堀越孝一

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784389441067
ISBN 10 : 438944106X
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2017
Japan

Content Description

ジャンヌ・ダルクが「救国の聖女」の極印を打たれてすでに久しい。この通貨はいまだに有効で、なにか動乱があって女性が登場すると、すぐさまジャーナリズムは「現代のジャンヌ=ダルク」をうんぬんする。これも確かに「ひとりのジャンヌ=ダルク」ではあろう。だが、神格化された人々のアスピレーションのむかう対象となったジャンヌ=ダルクの陰に、「もうひとりのジャンヌ=ダルク」がいる。同時代人はジャンヌ=ダルクをヴァロワ王権の味方、教会にそむく異端の少女としか見なかった。本書は、その時代の生身のジャンヌ=ダルクを追い求めた、ユニークなジャンヌ=ダルク伝である。

目次 : 1 噂の娘(イメージのジャンヌ/ オルレアンの攻防)/ 2 百年戦争後半の幕あけ(王権横領/ 党派の争い/ 分裂するフランス王国)/ 3 ジャンヌ現代史(オルレアンへ/ 一四二〇年代/ 北征)/ 4 ルーアンのジャンヌ(コンピエーニュの悲歌/ 裁かれるジャンヌ)

【著者紹介】
堀越孝一 : 1933年、東京に生まれる。東京大学文学部西洋史学科で歴史を学び、同大学大学院人文科学研究科で堀米庸三先生の指導を受ける。専門は西洋中世史。茨城大学、学習院大学、日本大学をはじめ、多くの大学、大学院で教鞭をとる。学習院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • k5

    ジャンヌシリーズ。これまで追っかけてきたレジーヌ・ベルヌー先生にはすこし冷ややかですが、それでもジャンヌの魅力は感じられる日本の権威の一冊。面白かったのは彼女の活躍の背景となる政治的な思惑がしっかり書かれていることですかね。とくにブルゴーニュの背景史が豊かです。

  • ジュンジュン

    「ジャンヌダルクの百年戦争」というより、「百年戦争”と”ジャンヌダルク」の感じ。百年戦争後期の展開のなかに、ジャンヌの行動と意義を位置づける。そこには救国の聖女ではなく、周囲に翻弄される少女の姿しかなかった。

  • 卯月

    ジャンヌの出番は約半分、ジャンヌ個人の人生や業績を詳しく知りたい場合は他書へ。本書は、ジャンヌ出現に至るまでの百年戦争後半の歴史、特にブルゴーニュ家に詳しい。オルレアン派と、ブルゴーニュ派の間の勢力争いだけでなく。シャルル五世が整備した王家の金庫を預かる高級官僚「マルムーゼ」の系譜が、第三勢力として時局に影響。ド=ラ=トレモイユ、“ランス戴冠後のシャルル七世とジャンヌを離間させようとする文官”の悪人イメージが強いが、そういう流れの人物だったのか。著者が訳した『パリの住人の日記』、凄く欲しいが高いんだよな。

  • にゃんにゃんこ

    面白さ40

  • みこ

    最後まで、ジャンヌ・ダルクのストーリーをまとめるのか、通説に対する反論なのか、自身の思うジャンヌ像の構築なのかなど、どこに重点を置いているのかが掴めず、読むのに苦労した ジャンヌ・ダルクはただでさえ複雑な百年戦争の時代において信仰と政治が混ざった状態の資料しか残っておらず、さらにそれに後世の人々が英雄伝としてストーリーを解釈しようとするため、無限に解釈が発散してしまっているのだと思われる

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