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裁かれた命死刑囚から届いた手紙 講談社文庫

堀川惠子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062932714
ISBN 10 : 4062932717
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

一九六六年、強盗殺人の容疑で逮捕された二二歳の長谷川武は、さしたる弁明もせず、半年後に死刑判決を受けた。独房から長谷川は、死刑を求刑した担当検事に手紙を送る。それは検事の心を激しく揺さぶるものだった。果たして死刑求刑は正しかったのか。人が人を裁くことの意味を問う新潮ドキュメント賞受賞作。

目次 : 第1章 検事への手紙/ 第2章 長谷川武の足跡/ 第3章 死刑裁判/ 第4章 弁護士への手紙/ 第5章 第三の人生/ 第6章 文鳥と死刑囚/ 第7章 失敗した恩赦/ 第8章 母と息子/ 第9章 罪と罰/ 第10章 母の死/ 終章 裁かれたのは誰か

【著者紹介】
堀川恵子 : 1969年広島県生まれ。ジャーナリスト。『死刑の基準―「永山裁判」が遺したもの』(日本評論社)で第32回講談社ノンフィクション賞、『裁かれた命―死刑囚から届いた手紙』で第10回新潮ドキュメント賞、『永山則夫―封印された鑑定記録』(岩波書店)で第4回いける本大賞、『教誨師』(講談社)で第1回城山三郎賞、『原爆供養塔―忘れられた遺骨の70年』(文藝春秋)で第15回早稲田ジャーナリズム大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • はつばあば

    考え込んでしまう。人が人を裁くこと。寂聴さんみたいに死刑廃止!とまで言い切ることができない。かと言って終身刑ならどこに彼らを?アルカトラズ島が日本にあるわけじゃなし。地方によっては昭和のまだ貧しさと戦っていた頃、彼のように、永山則夫もそうだったが愛を知らず、学ぶ機会もなく喰うていくだけで大変だったのだ。犯罪者の再犯を叫ばれる今、現代の若い子による徒党を組んだ残虐なる殺人・・彼らはノリだったとか、死ぬとか思わなかったと。愛にも学ぶことにもなんの不満もないはずなのに。親が平気で我が子を殺すのもなんで?

  • 読特

    昭和41年の強盗殺人。犯行は計画的とされ、被告には極刑の判決。その彼が求刑した検事に送った手紙は感謝であった。罪を悔恨し、罰を受け入れ、従容として逝く。執行は5年後。国選弁護人ともやりとりされていた手紙。多岐に渡る取材先からみえてきたもの。凶悪犯とはまるで違う人物像。…酒飲みで電車に轢かれてしまった父。新聞売りで家計をつないだ母。家出したすぐ下の弟。生まれてすぐに養子に出された末の弟。勤め先の工場長。そして、裁いた法曹人達。各々の人生に落ちてた陰。突き付けるのは死刑の是非か…いや、それ以前に只管悲しい。

  • てつのすけ

    犯罪は、どのような事情があろうとも、許されるものではない。そして、国家が定めた法令により、処罰されるべきものである。この罰には、当然、死刑も含まれるべきだと考える。ただ、本書の終盤において、我が国の死刑の執行方法を読み、執行方法は改善されるべきであると強く思った。それは、執行に携わる刑務官の心理的な負担が、相当なものだからだ。死刑制度には賛否両論あり、今後、国民的な議論を経て結論を出すべき問題ではなかろうか。

  • さぜん

    緻密かつ丁寧な取材に加え、堀川さんの文章が素晴らしい。「教誨師」とは違う視点で死刑制度を問う。1966年、強盗殺人で死刑判決を受けた長谷川武。彼は死刑求刑をした検事に手紙を送っていた。手紙から滲み出る死刑囚の人柄や心の内面を知る度に果たして求刑が正しかったのかと疑問に思う。十分な審理だったのか。長谷川の人生を辿り、彼の手紙を読む毎に私の中でも違和感が生まれる。司法の専門家だけでなく市民も判決に関わる制度の中で、もう一度人が裁くとはを考える機会を持たねばならないのでは。多くの人に読んでもらいたい良書。

  • hatayan

    1966年に起きた強盗殺人事件で死刑判決を受けた22歳の長谷川武。裁判では単なる凶悪犯として死刑を下されます。長谷川は、死刑を求刑した土本検事に罪を償う機会を与えてくれたことを感謝する手紙を送っていました。土本は、長谷川の育った環境や心の奥底の思いを知ろうとしていたか、自分の判断が人間として正しかったのか自問自答し続けます。 裁判員制度が始まって10年。法律の解釈を追認するだけではなく、加害者が事件に及んだ背景を探り、犯罪を繰り返させないために何ができるかを考えることが必要ではないかと著者は問いかけます。

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