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暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ 講談社文庫

堀川惠子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065345054
ISBN 10 : 4065345057
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

なぜ原爆は広島に落ちたのか。軍港宇品の50年を描く圧巻ノンフィクション。『教誨師』著者渾身の傑作。第48回大佛次郎賞受賞作。

【著者紹介】
堀川恵子 : 1969年広島県生まれ。ジャーナリスト。『チンチン電車と女学生』(小笠原信之氏と共著)を皮切りに、ノンフィクション作品を次々と発表。『死刑の基準―「永山裁判」が遺したもの』で第32回講談社ノンフィクション賞、『裁かれた命―死刑囚から届いた手紙』で第10回新潮ドキュメント賞、『永山則夫―封印された鑑定記録』で第4回いける本大賞、『教誨師』(以上、すべて講談社文庫)で第1回城山三郎賞、『原爆供養塔―忘れられた遺骨の70年』(文春文庫)で第47回大宅壮一ノンフィクション賞と第15回早稲田ジャーナリズム大賞を受賞。本作『暁の宇品―陸軍船舶司令官たちのヒロシマ』は2021年に第48回大佛次郎賞を、’24年に山縣勝見賞・特別賞(同作を通じて船舶の重要性を伝えた著者とその講演活動に対して)を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • さつき

    旧日本陸軍の船舶司令部のあった広島市の宇品地区に焦点をあて、その歴史を辿る一冊。太平洋戦争開戦間近かな時期に、船舶不足について意見具申をし罷免された司令官がいたなど知らなかったし、そもそも恥ずかしながら宇品という地名すら聞き覚えがなかった。島国日本から海外へ派兵するには輸送船舶が絶対必要なのに、その事に気づきもしていなかった。広島を原爆投下の目標とした大きな一因に宇品基地の存在があったのに実際被害を受けたのは市街地だったこと。無傷だった船舶司令部が原爆投下2時間後から隊をあげて救援救護に向かったこと。

  • さぜん

    「人類初の原子爆弾は、なぜヒロシマに投下されなくてはならなかったのか」この疑問から出発し、日本軍最大の輸送基地宇品から日本の戦争の歴史を掘り下げたノンフィクション。島国日本において船舶輸送は重要な機能であるのに参謀本部は軽視していた。その中で奮闘した司令官達の足跡から見えてくるものに、現代の日本の課題が重なる。何とかなるという浅はかな考えと計画の下で突き進んだ戦争。失われた命の数と引き換えに何を得たというのか。膨大な資料を読み込み、丹念な取材を経て書かれた本作。何度も涙しこの本と出会えた事にただただ感謝。

  • nyaoko

    この本を読んでから、すぐにBSスペシャルを見た。両方共に素晴らしい物だった。いかにして、この戦争が負け戦になるかを早くから理解していた司令官達の苦悩と無念さが痛い程伝わる。原爆投下後、司令官の独断で数時間で市内へ救難活動に向かった迅速な行動にも驚いた。宇品。久しぶりに行ってみた。今では埋め立てられて高速が開通し、高層マンションや商業施設が立ち並ぶ街に生まれ変わっている。街並みは姿を変えたけれども、港から見える海は変わらない。私達を守る為に無数の船と命がここから出て行った事を私は忘れない。

  • はっせー

    本書は広島県にあった宇品港を舞台に、輸送で戦争を支えた人達にフォーカスを当てた作品となる。実は本書、去年の夏にはもう手に入れていた。だが、今年が戦後80年という区切りとなるため、1年間寝かせていた。このタイミングで知れて良かった内容だった😊宇品は広島県広島市にある。そこは戦時中輸送基地があり、宇品港からアジア各地へモノ・ヒトが運ばれていった。本書からはこんなことを感じ取れると思う😊・実力よりも政治を優先する人事の不合理・宇品が原爆投下最終候補地だったのになぜ広島市に変えられたのか。などなど。

  • piro

    広島の宇品港に置かれた陸軍船舶司令部に関するノンフィクション。大戦を日本の兵站と言う観点から克明に描いた力作。戦争自体が愚かな事ですが、日清日露戦争では重視されていた兵站戦略が軽視され、多くの犠牲に繋がった愚かしさが腹立たしい。海軍ではなく陸軍が海上輸送を受持つと言う構図が結局は民間頼みに繋がり、命を落とした多くの人が非軍人であったと言う事実は初めて知りました。「船舶の神」と呼ばれた田尻昌次中将や、被爆後の広島で復旧に尽力した佐伯文郎中将の様な「良心」はせめてもの救いですが、遣り切れない想いが残ります。

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