後悔病棟 小学館文庫

垣谷美雨

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784094064094
ISBN 10 : 4094064095
フォーマット
出版社
発行年月
2017年04月
日本
追加情報
:
392p;15

内容詳細

神田川病院に勤務する医師の早坂ルミ子は末期のがん患者を診ているが、患者の気持ちがわからないのが悩みの種。ある日、ルミ子は病院の中庭で不思議な聴診器を拾う。その聴診器を胸に当てると、患者の“心の声”が聞こえてくるのだ。「もし高校時代に戻れたら、芸能界デビューしたい」―母に反対されて夢を諦めた小都子が目を閉じて願うと、“もうひとつの人生”へ通じる扉が現れる。念願の女優になった小都子だが…。聴診器の力で“あの日”へ戻った患者達の人生は、どんな結末を迎えるのか。夢、家族、結婚、友情。共感の嵐を呼んだヒューマンドラマ。

【著者紹介】
垣谷美雨 : 1959年兵庫県生まれ。2005年『竜巻ガール』で第二十七回小説推理新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    エンターテインメント小説としてはそれなりによくできているとは思う。ただ、この作家の真骨頂はあくまでもリアルに立脚しながら、そこに尾鰭を付けて話を膨らませていくところにある。ところが、今回はよく言えばファンタジックだが、その実は虚構を前提に虚構を重ねていくために、滑稽な展開の中にも切実さを持っていた作家本来の持ち味が発揮されることがない。また、医局の物語に恋を持ち込むことは、これまたよく言えば小説に膨らみと潤いとを与えるが、逆に言うと末期癌患者のシリアスからは遠ざかってしまうだろう。

  • ろくせい@やまもとかねよし さん

    最期が迫る人たちの後悔を綴る。特殊能力をもつ女医が、それらに寄り添い、それぞれの人生を看取るユニークなSF。後悔は、自己意識の中で強く残った他者との関係性。ここで描写するは、他人から強いられた進路、他人のために尽くした自己犠牲、他人に強いた自己決断、他人を裏切った悔悟、常識的な施しをしなかった悔恨の5つ。後悔へのリベンジは、現実への感謝や慰労を感じたり、どう仕様もなかったことや知らなくてもよかったことを確認したり、と多様な展開で楽しめた読後。登場人物に言わせた「人生はプラスマイナスゼロ」。なるほどと納得。

  • ミカママ さん

    読む前からなんだか明るい予感がしなかったんだが、やっぱりいろいろ、、、(ゴニョゴニョ)。あとがきにもあるように、「魔法の聴診器」が出てきた時点で気持ち萎え。過去を振り返る内容も、垣谷さんにしてはパンチに欠けた。当方、残りの人生あと何冊読めるかわからんのだから、次作はどうかお願いしますね。

  • さてさて さん

    私たちの人生は誰もが平等に一度きりです。そして誰もが何かしら『後悔』という言葉を噛み締めながら生きてもいます。そんな中で、やらなかったことをいつまでも悔いる思いを抱くことがあります。もちろん、やった先に続いていたであろう人生が、やらなかった先に続いている今の人生よりも良いという保証はありません。でも、悔い続けるのであれば、『今日できることを明日に延ばすな』と考え、『後悔』することのない人生へと歩んでいきたい、今を大切にしっかりと生きていきたい!ふと、そんなことを考える時間をいただいた素晴らしい作品でした。

  • 三代目 びあだいまおう さん

    人の気持ちがわからず、空気も読めずに知らず失言をしてしまう主人公。よくいるタイプだが末期癌患者と接する内科医としては厄介だ。死期が迫る患者やご家族に、変な失言はまさに爆弾!ある時誰かの聴診器が落ちていた。それは触れると相手の考えていることが伝わってくる不思議な聴診器。死期が間近な人が少なからず抱く後悔、あの時違う選択をしていたら違った人生を歩けたかもという後悔。その聴診器は、その過去の選択をもやり直させてくれる!あったかい作品!『他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる』前向きに生きよう‼️🙇

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垣谷美雨

1959年兵庫県生まれ。明治大学文学部卒業。2005年「竜巻ガール」で、第27回小説推理新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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