七十歳死亡法案、可決

垣谷美雨

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344021259
ISBN 10 : 4344021258
フォーマット
出版社
発行年月
2012年01月
日本
追加情報
:
310p 19cm(B6)

内容詳細

2020年、高齢者が国民の3割を超え、社会保障費は過去最高を更新。破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法」を強行採決する。2年後に施行を控え、宝田東洋子(55)は「やっと自由になれる」と喜びを感じながらも、自らの人生の残り時間に焦燥感を隠せずにいた。我侭放題の義母(84)の介護に追われた15年間、懸命に家族に尽くしてきた。なのに妻任せの能天気な夫(58)、働かない引きこもりの息子(29)、実家に寄りつかない娘(30)とみな勝手ばかり。「家族なんてろくなもんじゃない」、東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて…。すぐそこに迫る現実を生々しく描く。注目作家、渾身の書き下ろし小説。

【著者紹介】
垣谷美雨 : 1959年、兵庫県生まれ。明治大学文学部卒業。ソフトウェア会社勤務を経て、2005年「竜巻ガール」で第27回小説推理新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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高齢化社会による医療費や保険制度が行き詰...

投稿日:2018/12/11 (火)

高齢化社会による医療費や保険制度が行き詰まり、その打開策として施行される「七十歳死亡法案」。 誰しもが七十歳を迎えると死ななければならない。タイトルだけを見るとショッキングだけど 低賃金や少子高齢化や老々介護など、今の日本の課題をまんま物語に落とし込んでいて 将来を考えさせられる一冊。

太陽の塔 さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ミカママ さん

    過激すぎて全身ハリネズミのようなタイトルである。中身もなかなかにハリネズミ。日本が抱えている問題にズバリ斬り込んでいる。垣谷さん独特のユーモアは忘れずに。主人公・東洋子が踏みつけにされる様は、ここでも健在。他人事ながら思わず「逃げて」と歯ぎしりせざるを得ない。かつて七十代でがんで亡くなった友人は「終わりが見える利点」をわたしに遺していったが、いざ自分のときが来たらなにができるだろう…と言っても主題はそこではなく、あくまで「家族」。垣谷節炸裂であった。

  • zero1 さん

    長生きは幸福?人の本質なら極端な設定を描くといい。垣谷らしい作品。70歳になったら安楽死!という法案が可決した。宝田家では、寝たきりの義母を介護する嫁の東洋子が疲弊。前半はイライラとため息。夫は妻の苦労を何も分からず海外旅行(怒!)。介護だけでなく引きこもりやブラック企業などの問題も描いている。ご都合主義はあるが、人の本音と「家族とは何か」を考えるきっかけになっている。家族だから言えないことはある。各人が動き出した後半は爽快感あり。やるじゃん。だらしない男が多い中、MVPは藤田!

  • Yunemo さん

    「物足りなかった」というのが、読後の第一感想。今の政治課題をすべて盛り込んでの展開。まさに今、65歳以上が全人口の1/4となっている高齢化社会問題そのものを取り扱ってはいるのだが。その割に軽すぎる感がある。ブラックユーモア的な眼でみればいいのかもしれない。60歳を過ぎて初めて、人生を俯瞰することができる、と言わせているが、高齢者と若い世代の関係をどう見ていくのか。単に若い世代が高齢者を養っていく世界にはしたくはない。家族のあり方をも含む大きな課題。国民全部が自分の立場で何をやっていくか、自身の課題でもある

  • ダイ@2019.11.2〜一時休止 さん

    孤軍奮闘する母親に対する周りの無理解・・・最後がイイ感じでよかった。それにしてもこんな法律できたらと考えると・・・ガクガクブルブル。

  • 美紀ちゃん さん

    心の中の悪魔との戦い。 これは完全にワンオペ。 東洋子さんかわいそう。 介護は本当に大変なんだと思う。 私は子育てを卒業して、両親もまだ元気なので、今とても自由に過ごしているが、いつ、介護生活になるかわからない。 タイトルから想像したのとは違って、 ラストは温かい気持ちになれた。

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垣谷美雨

2005年「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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