坂本龍一 / 福岡伸一

人物・団体ページへ

音楽と生命

坂本龍一 / 福岡伸一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087890167
ISBN 10 : 4087890163
フォーマット
出版社
発行年月
2023年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
四六判 / 192ページ

内容詳細

「教授」と「ハカセ」――長年親交のある二人による初の人生論

80年代、テクノミュージックで一世を風靡した「教授」こと坂本龍一。
以来、常に第一線で活躍し続けてきたが、近年は電子音楽とは対照的な自然の「ノイズ」を取り入れたサウンドを次々と発表。
一方、「ハカセ」こと福岡伸一も、分子生物学者としてDNA解析に象徴される要素還元主義的な科学を追求してきたが、その方法論に疑問を抱き、生命現象を一つの「流れ」として捉える独自の生命哲学、動的平衡論を確立。

20年来の付き合いという両者が、さまざまな挫折を経験しながら現在に至るまでの道のりを語り合う。
コロナ・パンデミック以降、死生観が劇的に変わる今だからこそ、私たちの生を輝かせることに目を向けたい。
音楽、アート、哲学、科学など、多方面に造詣の深い二人が、対話を重ねた末にたどり着いたものとは――。

【本文より】

一歩踏み出さないと、どこがゴールかわからない。それがある日、「あっ、これがゴールだ」と実感した瞬間があって、今まで見えていなかった次の山が見えた。「ここで終わりじゃないんだ、次はあそこに行かなければいけないんだ」と思いました ──坂本龍一

個体の生命が有限であることが、すべての文化的、芸術的、あるいは学術的な活動のモチベーションになっています。有限であるからこそいのちは輝く。このようにして生命系全体は連綿と続いてきたし、これからも続きうるのだと思います ──福岡伸一

【目次】
世界をどのように記述するか――刊行に寄せて
PART1 壊すことから生まれる―音楽と科学の共通点
PART2 円環する音楽、循環する生命
Extra Edition パンデミックが私たちに問いかけるもの

PART1とPART2は、NHK Eテレ『SWITCHインタビュー達人達』(2017年6月3日)で放送された対談を未放送分も含めて収録し、大幅に加筆修正したものです。

【著者プロフィール】
坂本龍一(さかもとりゅういち)
音楽家。1952年東京生まれ。1978年「YELLOW MAGIC ORCHESTRA (YMO)」を結成。映画『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞、映画『ラストエンペラー』でアカデミーオリジナル音楽作曲賞、グラミー賞ほか受賞。2021年に直腸がんの罹患を公表。闘病中、日記を書くようにスケッチした楽曲を収録したアルバム『12』を、2023年1月にリリース。

福岡伸一(ふくおかしんいち)
生物学者・作家。1959年東京生まれ。京都大学卒業および同大学院博士課程修了。ハーバード大学研修員、京都大学助教授などを経て、現在、青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員教授。サントリー学芸賞を受賞したベストセラー『生物と無生物のあいだ』や、『動的平衡』シリーズなど、“生命とは何か”を動的平衡論から問い直した著作を数多く発表。

【著者紹介】
坂本龍一 : 音楽家。1952年東京生まれ。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年『YELLOW MAGIC ORCHESTRA(YMO)』を結成。映画『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞、映画『ラストエンペラー』でアカデミーオリジナル音楽作曲賞、グラミー賞ほか受賞。森林保全団体「more trees」の創設、「stop rokkasho」、「NO NUKES」などの活動で脱原発支持を表明。また「東北ユースオーケストラ」を立ち上げるなど、音楽を通じた東北地方太平洋沖地震被災者支援活動も行っている。2014年、中咽頭がんの罹患を公表したが、2015年、山田洋次監督作品『母と暮せば』とアレハンドロ・G・イニャリトウ監督作品『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽制作で復帰を果した。2017年には8年ぶりとなるソロアルバム『async』を発表。その後2021年に直腸がんの罹患を公表。闘病中、日記を書くようにスケッチした楽曲を収録したアルバム『12』を、2023年1月にリリース

福岡伸一 : 生物学者・作家。1959年東京生まれ。京都大学卒業および同大学院博士課程修了。ハーバード大学研修員、京都大学助教授などを経て、現在、青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員教授。サントリー学芸賞を受賞したベストセラー『生物と無生物のあいだ』や、『動的平衡』シリーズなど、“生命とは何か”を動的平衡論から問い直した著作を数多く発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • kaoru さん

    坂本龍一氏と生物学者福岡伸一氏との対話。坂本氏は「人類はあらゆるものを線形的思考でロゴス化してきた」と語り9.11以降は人類に対する先が見えず、希望の有無も良くわからないなかで線形でない音楽を求めるようになったと言う。人間が恣意的に世界を見ていることに気づくことが大事で「エコな音楽」がもしあるとしたら、それはある種、人間的なものを否定するようなものではないか、と語る。人類がさまざまな形で危機に瀕している今、一神教的な発想からできるだけ遠ざかりたいという坂本氏に福岡氏は「地球に最後にやってきた最凶最悪の→

  • サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥 さん

    (2023-66)【図書館本】音楽家坂本龍一さんと生物学者福岡伸一さんの対談集。「教授」と「センセイ」の対談、お二人が二十年以上も前からお知り合いだったとは知りませんでした。ピュシス(自然)とロゴス(言語・論理)の対立。「音楽とは何か」、「生命とは何か」を探求するお二人。分野は違っても目指すゴールは同じ方向を向いているのかもしれない。興味深い内容ではあるが、残念ながら正直私のクロック数の低い脳みそでは理解の追いつかないところも多い。★★★+

  • けんとまん1007 さん

    敬愛するお二人の対談。音楽と生物学というジャンルが異なるようで、実は、根源的なところでは同じというのが伝わってくる。ロゴスとピュシス。生物としての人間の在り方を問う姿がある。それが、お二人の行動に現れている。そして、視座の高さ、視野の広さが共通している。それは、ものごとを考える時間軸の在り方でもある。

  • pohcho さん

    教授と福岡先生の対談と往復書簡。何を話されていても最後は「ロゴスとビュシスの対立」に収斂されていく印象だった。ロゴスとは人間の考え方、言葉、論理で、ビュシスとは人間を含めた自然そのもののこと。ちゃんと理解できたかどうかわからないけど、人が世界をすべて解き明かし統制することができるというロゴス的な考えは限界があり危険だということ、もっと世界そのものを見ようということだろうか。世界はどんどんお二人とは逆の方向に向かっている気がする。お二人の対話がもうかなわないのは悲しいけれど、貴重な対話を忘れないようにしたい

  • Sam さん

    生命科学者と音楽家。著名人であること以外にこの2人に共通点があるとは想像できなかったのだが、「ロゴス」(理性や論理)と「ピュシス」(自然)の対立というテーマをめぐって縦横に語り合うとても興味深い対談だった。「ロゴスで構築された機械論的な生命観よりも、僕は動的平衡的な宇宙観、生命観の方が信じられる」という福岡伸一のコメントが本書の核心。YMOから「async」に至る坂本龍一の音楽の変遷や、最近のアクティビィストとしての活動の背景もよく理解できた気がする。もう少し坂本龍一の足跡を辿ってみたい。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

アート・エンタメ に関連する商品情報

おすすめの商品