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来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

國分功一郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344983168
ISBN 10 : 4344983165
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

二〇一三年五月、東京都初の住民直接請求による住民投票が、小平市で行われた。結果は投票率が五〇%に達しなかったため不成立。半世紀も前に作られた道路計画を見直してほしいという住民の声が、行政に届かない。こんな社会がなぜ「民主主義」と呼ばれるのか?そこには、近代政治哲学の単純にして重大な欠陥がひそんでいた―。「この問題に応えられなければ、自分がやっている学問は嘘だ」と住民運動に飛び込んだ哲学者が、実践と深い思索をとおして描き出す、新しい社会の構想。

目次 : 第1章 小平市都道328号線問題と住民投票(住民が行き交い憩う大きな雑木林/ 説明会での頭を殴られたような体験 ほか)/ 第2章 住民参加の可能性と課題(住民参加に対する行政の強烈な拒絶反応/ 反対を突きつけない住民運動 ほか)/ 第3章 主権と立法権の問題―小平市都道328号線問題から近代政治哲学へ(住民どころか、議会も介在しない道路計画/ 政治を突き詰めれば「敵か友か」 ほか)/ 第4章 民主主義と制度―いくつかの提案(根本から変えることの問題点/ 「制度が多いほど、人は自由になる」 ほか)/ 第5章 来るべき民主主義―ジャック・デリダの言葉(「民主的でない」ことと「民主主義がない」こと/ 「実感」から離れてはいけない ほか)

【著者紹介】
国分功一郎 : 1974年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学経済学部准教授。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mitei

    今までこのような問題は知りもしなかったが、著者が気に入っていた場所が奪われそうになったことからスタートする政治哲学がすごく入りやすく書かれているなと感じた。

  • きいち

    政治とは、「複数の人間と単数の決定を結びつける」本来不可能な営み。だとすると、行政の人間は、それを早く実現することを仕事にしていることになる。確かに、そのスピードを妨げる住民参加は、目の敵だよな。◇そんなふうに理解したら、次の行動として僕たちが考えたいのは、どうすれば彼らを敵にせずにすむか、彼らを巻き込んで味方にできるか、一緒に考えて行けるかということ。ほら、責任糾弾してる暇などない。大切なのはスジを通すことじゃなく、納得できる結果にたどり着くこと。◇だから、著者も全くあきらめてない。これから、これから。

  • マガリ

    日本は民主主義国家なのか。実際に物事を決めているのはどこなのか。自分があまりに無知な事に恥じた。小平市328号線をめぐる市民運動から現代政治の問題が垣間見える。1.4キロの道路に200億円出資、雑木林をつぶす。市民は反対して、東京初の『住民投票』を実現した。全国が注目した運動であったが、決まった事は覆らない厳しい現実を知る。政治の在り方、市民運動(人の集め方・運営他)、ファシリテーター付ワークショップの提言など興味深かい内容だった。日本政治の問題点は何か、自分なり考え直そう。★★★★☆2013年9月刊行

  • べる

    他の哲学者の論を援用し民主主義とは何か、本質に迫りながら今の問題を新しい視点から考えさせられた。著者は住民運動をきっかけに私たちの選挙で決定した人ではなく、行政機関で決定される計画が多くあると気づく。行政にも主権者が関われる制度が必要だ。ある哲学者は政治とは何か、突き詰めると「敵と友」という概念に定義する。多種多様な人の中で生きるには、その間を取り持つ政治が必要。しかし多の中で政治決定は一つであり、原理的に無理な営みだから争い、敵と友の区別が出現する。争いが生じなければ民主主義ではない。現在はどうなのか。

  • 魚京童!

    民主主義は常に来るべきものにとどまるのだ。

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