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ファン・ゴッホ 生成変容史

圀府寺司

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784883035670
ISBN 10 : 4883035670
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

誰が「ファン・ゴッホ」を作り上げてきたのか。
無名で亡くなった画家は130年を経るあいだに誰もがその生涯を知り、作品が100億円超で取引されあまたの人が展覧会に詰め掛ける存在にいかにしてなっていったのか。「ファン・ゴッホ」の名声確立と変容の舞台裏全容。

[目次]

序 生成変容史 5

第1章 加筆・改竄・贋作者  画家、画商、批評家、目利きたちの介入 10
1 最初の「改竄者」、「破壊者」としての「作者」  《夜のカフェ》、《病棟》 10
2 画家仲間、画商、批評家の関与  作品改竄とジュディット・ジェラールの告発 22
3 法廷での画商、贋作者、目利き  オットー・ヴァッカー・ファン・ゴッホ贋作事件 43

第2章 遺産相続者  書簡、家計簿 62
1 相続  書簡の編集あるいは改竄 62
2 ファン・ゴッホ家の未公開書簡・資料 78 
3 テオとヨーの家計簿 88

第3章 日本人の初期ファン・ゴッホ「巡礼」 96
1 オーヴェール  ガシェ家の芳名録 97
2 ファン・ゴッホ家への訪問  西村貞、橋本関雪 100
3 クレラー=ミュラー・コレクション展(1929年)の芳名録 115

第4章 物語  伝記、展示、映像 119
1 《鴉の群れ飛ぶ麦畑》  物語の結びとしての絶筆神話の生成、伝播、変遷 120
2 消えた「鴉」と「麦畑」  現代の映像作品における神話の解体と変容 133

第5章 作品伝播の地政学  展覧会、市場、美術館、文化産業 147
1 展覧会による作品の伝播 149
2 市場における作品伝播と美術館入り  私的領域から公的領域へ 168
3 展覧会、美術館入りによる地理的伝播の諸要因 193
4 展覧会の変質と美術館入りの進展 203
5 作品価格の変動と作品の移動 215
6 売買市場から貸借市場への移行と文化産業化 231

結 関与者総覧 & 一研究者の参与観察録 242
1 関与者総覧 242
2 一研究者のファン・ゴッホ参与観察録 250

補遺 大石輝一のファン・ゴッホ記念碑 261

註 270
主要参考文献 287
人名索引 293


《著者情報》
圀府寺司(コウデラツカサ)
1957年大阪府生まれ。1975-81年大阪大学文学部、同大学院で西洋美術史専攻。1981-88年アムステルダム大学美術史研究所に留学、文学博士号取得。大阪大学人文学研究科教授。2004-5年ワルシャワ、ユダヤ歴史博物館客員研究員。
主要著書:Vincent van Gogh, Christianity versus Nature, 1990. (日本語版:『ファン・ゴッホ 自然と宗教の闘争』2009年);『ファン・ゴッホ神話』1992 年(編著)(英語版The Mythology of Vincent van Gogh, 1993);『ユダヤ人と近代美術』2016年;『ファン・ゴッホと日本 巡りゆく日本の夢』(編著)2017年(英語版:Van Gogh & Japan);Journal of Japonisme, Special Issue: Exposition de la gravure japonaise a l’Ecole des Beaux-Arts a Paris, 1890(共著)2017ほか
訳書:『ファン・ゴッホの手紙 I・II』2020年

【著者紹介】
圀府寺司 : 1957年大阪府生まれ。2004‐5年ワルシャワ、ユダヤ歴史博物館客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kaz

    絵画そのものではなく、その舞台裏についての深い考察というのは興味深い。図書館の内容紹介は『無名で亡くなったゴッホは、130年のあいだに誰もがその生涯を知り、作品が100億円超で取引され、あまたの人が展覧会に詰め掛ける存在になった。「ファン・ゴッホ」の名声確立と変容の舞台裏を描き出す』。

  • Hashimo

    贋作者、相続者、小説や映像で物語を伝える者など、作品に関わる周辺の人達についての研究書。このテーマはあまり類書がないのではと思う。 失恋、耳切り、精神病、自殺と、目立つ出来事が多く、それらを伝える手紙が沢山残っていたので、創作のネタに事欠かないというというのが、ゴッホ作品が名声を獲得した要因のひとつとして、挙げられていて、私がゴッホにハマったパターンと同じだと思った笑

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