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コッローディ「ピノッキオの冒険」 2020年 4月 Nhk100分de名著

和田忠彦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784142231102
ISBN 10 : 4142231103
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2020
Japan

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • アキ

    映画「ほんとうのピノッキオ」は2019年イタリアで大ヒットした原作にほぼ忠実な映画。1881年雑誌に連載され、1883年単行本になった原作「ピノッキオの冒険」は、イタリア文学で最も多くの外国語に翻訳された。作者コッローディは当時トスカーナ大公国のフィレンツェ生まれ。1871年イタリア統一が成立するまで義勇兵として参加した。日本では明治維新の頃、ギャンブル依存症だった著者が借金を返すために書いた物語。ディズニー「ピノキオ」は1940年アメリカで公開。単純なハッピーエンドのお話しだったので原作が新鮮に感じる。

  • れみ

    NHK-Eテレ「100分de名著」のテキスト。ディズニー映画の「ピノキオ」もよくは知らない(子どもの頃、絵本は読んだかも?)くらいな知識のなか、原作の「ピノッキオの冒険」はなかなか刺激的なお話で、そこが子どもには人気で、作者のコッローディの思いもよらないところでファシズムの流れにも乗ってしまった…というのが興味深い。大人が読んでも味わい深さや考えさせられる部分があるのも面白い。番組では「分かったぞ!(中略)ぼくは働くのに向いてない!」のところ、朗読の伊藤沙莉さんが上手過ぎてつい笑ってしまいそうになった…。

  • えみ

    私の知っている『ピノキオ』とはだいぶストーリーが異なっていて驚くことばかりだった。なんて残酷で、なんて魅力的なピノッキオ。綺麗に纏められていない悪童っぷりが気持ちいい。100分de名著、『ピノッキオの冒険』の解説書。イタリアで生まれた原作で著者が世に出したかった本当のピノッキオに出会える。世界中の児童へ送られた物語。それがまさか、首括りで命を落とすことで完結とされていた事実、当時の時世を風刺して物語に組み込まれた皮肉。何度も裏切り嘘つき、決していい子ではない我儘気ままの男の子の心境変化を楽しむ。読みたい。

  • ころこ

    本書がなければ読まずにいた典型例。今更ながら、この番組に感謝。著者も『薔薇の名前』の時の方ということで、軽重のバランスが取れていて清々しい。キャラクターを知っていて、この話を知らないのは「ピノキオ」としてディズニーに汚染されてきたからだという批判が著者の含意にある。他方で、本作はホラーに近いと思う。人形がホラーに使われることがあるが、それは人形が人間のある特徴を拡大して見せているからであろう。『クオーレ』にも触れられていて、蒙が拓かれる。

  • コニコ@共楽

    5月の読書会に向けて、作品の背景にあるものを知りたくて手に取りました。著者のコッローディはイタリアの統一が進められた時代に生きた作家なんですね。出版当時はあまり人気がなかったのが、イタリアのファシズムの時代に非常に人気が出たということも知りました。このテキストの著者、和田氏は、その人気の一端がピノッキオの”新しさ、モダンさ”ではないか、と語っています。その辺りは、もう少し考えてみたい所です。この作品では、いろいろな人がイラストを描いているようで、それも見比べてみたいと思います。

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