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楽園のアダム

周木律

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065249611
ISBN 10 : 4065249619
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2021
Japan

Content Description

大災厄により人類は1%未満まで減少、地球上のほとんどが不浄の土地となってしまった。残された人々は人工知能により生活を制御され、“殺人”などとは無縁の世界に暮らしていた―。

【著者紹介】
周木律 : 某国立大学工学部建築学科卒業。『眼球堂の殺人―The Book』(講談社ノベルス、のち講談社文庫)で第47回メフィスト賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • いつでも母さん

    遥か将来こんな世界はいやだなぁ。「大災厄」の果てにこんな地球は勘弁して欲しい。現在がどんなに暴力や紛争や国家間の問題があってもだ。読み始めからこの男女に違和感ありで読むほどに、あらあら‥そんな未来なの〜?ならば「セジ」の存在と結末もなんとなく想像できてしまう。とは言え、先のことはわからないよね。生まれた子はどっち?(そこ?)久々の周木律さんだったがちょっとなぁ・・(汗)

  • 美紀ちゃん

    騙されてびっくり。ラストの展開に驚いた。大災厄で絶滅寸前まで人口が減った1000年後の世界。人工知能カーネのおかげで、争いのない平和な世界に。そんな中での殺人事件。南極で二足歩行する未知の哺乳類を捕獲。それが「セジ」。セジって何?凶暴なの?狡猾?夜行性?知性があるの?怖い。すごく怖い。熊のような?人口が減った時に生き残ったのは女性だけ。男性は絶滅。女しかいない世界。そのケダモノは貴重な「本物の男」だった。倒しちゃダメだと思う。大切にしないと。タイトルに納得。

  • えみ

    のっぴきならない事情があるのだろ…とある程度覚悟はしていたけれど、まさか制限された生活にそんな意味があったなんて。自由を知らなければ制限された状況下で選択した事が自由意志と認識される。知らなければそれが当たり前の世界。世界の半分だけしかここにない事、誰も知らない。自然淘汰された後のなんと閉塞的で、だけど合理的で、なのに不健全な人間の選択。人工知能に統治される生活、それは誰もが安全に暮らせる世界だった。知的探求心に魅入られ、ある禁忌に触れてしまうまでは。パニックミステリーから一気にホラーに変わる真実は必見。

  • ゆのん

    時は近未来…となるとSFかと思いきや、ミステリー?でもないような…。『大災厄』後野人類はカーネという人工知能の元、『生業』を持って生活している。食物も家も無償で与えられる世界。平和そのもののはずが、ある事件をキッカに音をたてて崩れてゆく。この世界はユートピアか、それともディストピアなのか。驚きの結末を読んだ時、物語を生み出す『小説家』の凄さを感じる。人間の本来あるべき姿に思いをはせてしまう。

  • 活字の旅遊人

    NOVEL DAYSの書評コンテスト対象だった一冊。とっくに締め切りは過ぎているが、他の投稿者さんの書評を読んで、手に取った。ということは、その書評が宣伝文として優れたものと認めた、という意味だね。どんでん返しという点では、『時空犯』より上だと思った。さて本題。科学や文明の行きつく先、というよく見るようになった主題。愛する二人のシーンに違和感があり、終盤の種明かしで納得。その点は村田沙耶香の世界に通じるところも感じた。けど心の叫びじゃなさそうだから、メッセージとしては弱い。SFミステリーとしては楽しめた。

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