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ISBN 10 : 488303433X
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多民族・多言語・多宗教・多文化性を前提とした連邦民主共和制に向けた転換期のネパールを生きる人びとの歩み、その主張と実践がおりなす布置を「包摂」を梃子に明らかにすると同時に、「包摂」をめぐる現象を民族誌的状況(生活世界)の中に位置付け、「統合」から「包摂」へと転換した「民主化」のいまを描きだす。
目次 : 近現代ネパールにおける国家による人々の範疇化とその論理の変遷/ ネパールの「カースト/民族」人口と「母語」人口―国勢調査と時代/ 国家的変動への下からの接続―カドギのカースト表象の展開から/ ガンダルバをめぐる排除/包摂―楽師カースト・ガイネから出稼ぎ者ラフレへ/ ネパール先住民チェパン社会における「実利的民主化」と新たな分断―包摂型開発、キリスト教入信、商店経営参入の経験/ 何に包摂されるのか?―ポスト紛争期のネパールにおけるマデシとタルーの民族自治要求運動をめぐって/ そこに「女」はいたか―ネパール民主化の道程の一断面/ テーマ・コミュニティにおける「排除」の経験と「包摂」への取り組み―人身売買サバイバーの当事者団体を事例に/ ストリート・チルドレンの「包摂」とローカルな実践―ネパール、カトマンドゥの事例から/ 乱立する統括団体と非/合理的な参与―ネパールのプロテスタントの間で観察された団結に向けた取り組み/ 「包摂」の政治とチベット仏教の資源性―ヒマラヤ仏教徒の文化実践と社会運動をめぐって/ 移住労働が内包する社会的包摂/ 多重市民権をめぐる交渉と市民権の再構成/ 現代ブータンのデモクラシーにみる宗教と王権―一元的なアイデンティティへの排他的な帰属へ向けて
【著者紹介】
名和克郎 : 東京大学東洋文化研究所教授。博士(学術)。専攻は人類学、ヒマラヤ民族誌(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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