Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• roughfractus02

  読了日：2025/09/19

  ドイツで表現主義建築を学び、帰国後逓信省建築を主導した著者はその遺作で桂離宮に日本庭園の典型を見出したという。作庭側から論じられる庭園論が多い中で、建築から庭園を捉えるその視点は、水、石、茶庭の配置による両者の調和から美の規範の創出へと向かう。住宅、建築の前2作を含めたドイツ3部作と呼ばれるように、西洋の読者に向けて書かれている点を意識して読むと、211点に及ぶ写真(桂離宮関係は63点)の中でも多いのが飛び石の写真であり、庭園と建築の調和の要を細部の配置から作り出す日本庭園の特徴を伝えている点が興味深い。

• Koki Miyachi

  読了日：2012/09/26

  吉田鉄郎のドイツ語三部作のラスト。口述筆記で世に残した執念の遺作。言葉少なく、しかし建築家としてゆるぎない視線で豊富な図版を中心にシンプルに日本の庭園の美学を述べている。病床に臥せっていながら、渾身の力を振り絞って口述筆記を行い、最後のチェックを行ってから一週間でこの世を去ったという。言葉もない。噛み締めるようにしっかり読んだ。それにしても、桂離宮への愛情は並々ならぬものがある。お陰で桂離宮には妙に詳しくなってしまった。。。一度行った事があるが、また行ってみないと。

• masshi

  読了日：2020/03/28

  建築と庭園との関係性という視点から描かれた独自の庭園論。日本庭園の構成を部分的に切り取りフォーカスしながら、それぞれがどのように関係し合い一体化していくのかという観点から日本特有のデザイン作法を分かりやすく図解している。解説と写真や図面とを上手くリンクさせることで、建築と環境を一体として考える教養としてのエッセンスとなるような1冊。

• YuYu

  読了日：2018/05/12

  建築設計者によりそった庭園の解説書。 比較的こういう本が少ないからもっとあってもいい。

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