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昨日、若者たちは 講談社文庫

Shuuichi Yoshida

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065373309
ISBN 10 : 4065373301
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2025
Japan

Content Description

香港、上海、ソウル、そして東京――分断された世界に、希望は生き残れるか?
変貌をとげるアジアの街で、人生の岐路に揺れる若者たち。

「香港林檎」
「この香港のどこかを、もう一人の自分が歩き回っているような気がして仕方ないんだ」
ボート選手枠で入社して10年、タイムが低迷する偉良はコーチから思わぬ宣告を受ける。

「上海蜜柑」
「私たち、上海に住んでるのよ。欲しいものは欲しいって、今、世界で一番言える街に」
ケガで体操選手を諦め、臨時体育教師になった阿青。結婚目前の恋人には初めてのチャンスが訪れていた。

「ストロベリーソウル」
「がんばるって、約束したじゃないか」 
ソウルのスケート場で働くクァンドンは、三回転ジャンプに挑む赤い練習着の少女に心惹かれるが‥‥。

「東京花火」
「誰も悪くない。なのに、誰も幸せじゃないのはなぜだ?」
東京五輪が始まった。開会式を前に失踪した部下を探す白瀬は、国立競技場の前に立つ。
2021年東京オリンピックと同時進行で新聞連載された話題作。

【著者紹介】
吉田修一 : 1968年長崎県生まれ。’97年に『最後の息子』で第84回文學界新人賞を受賞し、デビュー。2002年には『パレード』で第15回山本周五郎賞、『パーク・ライフ』で第127回芥川賞を受賞。純文学と大衆小説の文学賞をあわせて受賞し話題となる。’07年『悪人』で第61回毎日出版文化賞、第34回大佛次郎賞を受賞。’10年『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞を受賞。’19年『国宝』で第69回芸術選奨文部科学大臣賞、第14回中央公論文芸賞、’23年『ミス・サンシャイン』で第29回島清恋愛文学賞を受賞。’16年より芥川賞選考委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • むた

    オリンピックと何かしらの関わりがあるアジアの若者達を描いた短編集。なんとなくどこにも繋がっていないような閉塞感の漂うお話が多いのだけど、コロナ禍中の東京オリンピックを舞台にしたお話には胸が熱くなった。各国の空気感がそれぞれに感じられて上手だなぁと思った。

  • 秋田 優

    アジアの各地で苦悩するオリンピックとなにかしらの形で関わりのある若者たちのリアルが描かれている。 『東京花火』はコロナ禍で行われた東京オリンピックをテーマにしており、臨場感があった。閉塞的な空気のなかでオリンピックに触れたい若者は一見理解し難い行動をするが、読んでいるうちに説明のできない熱さをこちら側にももたらしてくれた。

  • まな

    オリンピックに関連した、アジアの若者たちの話。住んでいる世界も、生きている環境も、時代もなにもかも違うのに、どこかに自分と重なる感情がある。みんな何かやるせなくて、葛藤をかかえながら、どうしようもない明日に向かっていく。明日が格段に良くなるなんてことはないのに、今日が昨日になるときには何かが変わる気がする、そんな少しだけ前をむけそうな終わりで気持ちがホッとする。特に東京花火は、個人的に重なるところも多かった。辛かったことを明るく話せる強さや自信は、持ち合わせていたい。

  • まあ

    純文学初心者だから解説って結構重要なんだなって思った。考察ブーム的な。コロナ禍の東京オリンピックの小説。

  • tama

    香港のボート選手だったり、上海の体育教師だったり、「青春」を過ぎ人生の岐路に立った若者の「いま」が描かれる。「オリンピック」にちょっとかすりながら。その当時のアジアの若者はこんな感じだったのか、と知らないながらもリアルに思い描ける。最後の東京編はコロナ禍のオリンピック。電車で隣に座った人の日々の生活を知るような、ドラマチックではなく淡々と語られる若者のリアルが心に落ちる良作。

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