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深海の使者 文春文庫 新装版

Akira Yoshimura

User Review :2.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784167169497
ISBN 10 : 4167169495
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2011
Japan

Content Description

太平洋戦争が勃発して間もない昭和17年4月22日未明、一隻の大型潜水艦がひそかにマレー半島のペナンを出港した。3万キロも彼方のドイツをめざして…。大戦中、杜絶した日独両国を結ぶ連絡路を求めて、連合国の封鎖下にあった大西洋に、数次にわたって潜入した日本潜水艦の決死の苦闘を描いた力作長篇。

【著者紹介】
吉村昭 : 1927年、東京生まれ。学習院大学中退。66年「星への旅」で太宰治賞を受賞。同年「戦艦武蔵」で脚光を浴び、以降「零式戦闘機」「陸奥爆沈」「総員起シ」等を次々に発表。73年これら一連の作品の業績により菊池寛賞を受賞する。他に「ふぉん・しいほるとの娘」で吉川英治文学賞(79年)、「破獄」により読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞(85年)、「冷い夏、暑い夏」で毎日芸術賞(85年)、さらに87年日本芸術院賞、94年には「天狗争乱」で大佛次郎賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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日本版Uボートの話で期待していたが、他の...

投稿日:2021/04/17 (土)

日本版Uボートの話で期待していたが、他の吉村作品と比べるとやや展開が間延びしているテンポが悪く感じた。 第二次大戦中のUボートによる深海での攻防がいつもながらのドキュメンタリータッチで写実的に描かれていて知的好奇心は掻き立てられるが、上にも書いたように題材がマニアックなので説明的な部分が多く、流れが阻害されてしまっており展開がやや間延びしているように感じた。 「ドラマ」として読むのではなく、「ドキュメンタリー」として読むには 面白いかもしれない。

I.O.U さん | 北海道 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • yoshida

    大東亜戦争にて同盟国である日本とドイツは軍事技術の交換や、相互の連携の為に連絡をとることを切望した。しかし、そこには約三万キロという途方もない物理的距離があった。連絡に空路を選ぶとソ連参戦を危惧した日本は、潜水艦によりドイツに向かう。喜望峰の難所を超え、戦局の悪化による連合国の攻撃を掻い潜る超人的な行動である。多大な犠牲の中、チャンドラ・ボースをドイツから日本へ迎えインド独立運動のきっかけをつくる。また、レーダー、ジェット技術を持ち帰る。しかし、成果に対するあまりの犠牲の多さに、戦争の虚しさを思い知る。

  • ehirano1

    第二次大戦中に日本の潜水艦がインド洋〜喜望峰〜大西洋経路でドイツ(正確にはナチ占領下のフランス)まで航行(潜航)していたという“実話”に只々驚愕しました。そして何よりこの潜水艦達が戦時の軍の縁の下の力持ちだったことを初めて知りました。もっとハラハラするのかなと思って読み始めましたが、淡々とした記載が只管続く本書は潜水艦に関わった英霊、技術者、遺家族へのレクイエムなんだと感じました。

  • サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

    第二次大戦関連の本は意識して読むようにしているのだが、己の勉強不足を痛感するとともに新たに学ぶことが多い。この本もそんな一冊。大戦後期、制空権を失った日独間でこのようなルートで連絡を図っていたことを初めて知った。独のレーダー、日本の酸素魚雷など両国が互いに技術導入を行っていたのだ。それだけでなく、インド独立指導者の一人であるチャンドラ・ボース氏の日本への亡命に潜水艦が利用されていたとは!中韓から見れば侵略者であった当時の日本も、英国から独立を目指すインドにとって反英の同志であったことは興味深い。★★★★

  • バイクやろうpart2

    吉村昭さん作品11作目です。教科書でしか目に触れなかった『日独伊三国同盟』、これ程までに密接な交流があったとは⁉︎ あまりに無知でした。そして過酷な戦況の中で、国同士を繋ぐ唯一の乗り物が潜水艦だったとは⁉︎ あらためて当時のドイツの技術が優れていたかを知る機会になったと同時に、今、私たちが存在するのも、英霊の皆さまの勇気と尊い命の上に成り立っているように感じました。重い一冊です。

  • at-sushi@ナートゥをご存知か?

    戦局を打開する情報や技術を受け取るため、唯一の輸送手段である潜水艦で、哨戒機や機雷ひしめく大西洋の彼方の同盟国・ドイツを目指す。殆ど宇宙戦艦ヤマトの世界である。例え軍事目的であるにせよ、無線封止し、垢まみれになりながら万里の波濤を越え、華々しい戦果とも無縁のまま墓標も無い海に眠る男たちに哀悼の意を禁じ得ない。早口の鹿児島弁を暗号代わりに使ったくだりには笑ったが、それが一人の日系アメリカ人に悲劇をもたらす。戦史に埋もれた事績を丹念な取材により掘り起こした著者の労力には頭が下がる。

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