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検証 大阪維新の会 「財政ポピュリズム」の正体 ちくま新書

吉弘憲介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480076274
ISBN 10 : 4480076271
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan

Content Description

誰に手厚く、誰に冷たい政治か。「身を切る改革」、授業料無償化から都構想、万博、IR計画まで。印象論を排し、財政データから維新の「強さ」の裏側を読みとく

【著者紹介】
吉弘憲介 : 1980年、長野県生まれ。法政大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、桃山学院大学経済学部教授。財団法人とっとり地域連携・総合研究センター研究員、下関市立大学准教授、桃山学院大学経済学部准教授を経て2021年10月から現職。専門は財政学、地方財政論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • trazom

    データや統計に基づいて大阪維新を評価する真面目な本である。大阪維新は、公共サービスの配分に普遍主義を指向している。多くの住民が恩恵に浴せるが、その原資が弱者への社会保障の削減だという実態が理解できた。目玉政策の教育も、私は、教育行政基本条例による差別的な政策が問題だと思うのだが、授業料無償化のみが礼賛されるポピュリズムに陥っている。本書では「維新への支持は大阪府民の特殊性に起因」という仮説の検証まで行っている。結果は「全国との有意差なし」で「大阪府民は普通の人々」だが、こういう疑いを受けることが恥かしい。

  • マジョリティから支持を取り付けるために、マイノリティへのサポートを引き剥がして再配分している…?財政とは個人のコスパの集合のその先にあるものであり、社会を運営していくために人類が長い歴史を経て編み出してきた知恵なんだと思う。だとすれば、財政に対する民衆からの不満はつきものであって、それを受け止めたり説得して和らげたりするのが統治機構の役割であり、そのプロセスこそが政治なのではないか。維新がやってるのは政治といえるのか?

  • りょうみや

    大阪府民にとって維新の会は避けては通れない。維新台頭前後の財政の変化から大阪維新が行ってきたことを可視化する。大阪維新は公務員の人件費や少数派の福祉を削って、教育費や都市部の整備など多数派に受けが良いことに予算を回してきた。これを財政ポピュリズムと呼んでいる。そうすれば手早く支持が獲得できる。著者は個人的な目先の利益ばかりに注力する政策はいずれ世の中を貧しくすると警鐘を鳴らすが具体的なものでない。大阪万博やIR事業は財政ポピュリズムに当てはまらないのだけど、やっぱり著者や多数の市民の好みでないようだ。

  • ATS

    大阪とその他地域のネット調査(N=2000)をもとに維新の会を分析。「既得権益層への予算分配を解体し、それをできるだけ多数の人に頭割りで資源を配り直す」ことを「財政ポピュリズム」と呼ぶ。これが維新の強みでもあり弱みでもある。読んでいて浮かんだのは功利主義と合成の誤謬だ。維新は身を切る改革と言って公務員や天下り団体の費用をカットしたが同時に特別支援学校や生活保護などの社会的弱者の支援も削減してそれを大阪府民に分配したわけだ。要は大人数の利益のため少数の利益が損なわれるのは仕方ないという功利主義であった。

  • 梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

    ▼大阪維新の会が自称する改革が本当に効果を出しているのか、各種統計データ等を用いて分析している。▼2024年7月に発売された本なので、このレビューを書いている時点では最新情報が書かれた本だ。▼大阪府民は実利的な改革を歓迎し、万博など大きな支出が発生する取り組みを評価していないということがわかる。マジョリティ向けの利益を拡充し特別支援学校利用者などのマイノリティに対する利益をひっそり削減している現状も知ることとなった。▼かなりシビアな内容。自分の中で維新は支持する対象でないということがはっきりした。

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