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治部の礎 講談社文庫

吉川永青

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065181003
ISBN 10 : 4065181003
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

あの嫌われ者は、何のために闘い続けたのか。覇王信長の死後、天下人を目指す秀吉のもと、綺羅星のごとく登場し活躍する武将を差し置いて、最も栄達した男・石田三成。秀吉の備中高松城攻めに従軍した若き日から、関ヶ原の戦い後まで、己の信念を最期まで貫いて、大義に捧げた生涯を丹念、かつ大胆に描く。

【著者紹介】
吉川永青 : 1968年東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。2010年「我が糸は誰を操る」で第5回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。同作は、『戯史三國志 我が糸は誰を操る』と改題し、翌年に刊行。’12年『戯史三國志 我が槍は覇道の翼』、’15年『誉れの赤』でそれぞれ第33回、第36回吉川英治文学新人賞候補となる。’16年『闘鬼 斎藤一』で第4回野村胡堂賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Book Lover Mr.Garakuta

    自分は歴史が好きなわりには、史観もなく、見識も浅い。なので当時の主要人物の一翼を担った人たちが多く出てくるこの書籍の主人公である石田三成の人物像はあまり知らなかったが、この小説を通して、ある程度の人物像は推察・推測できた。彼らの活躍を通して名を残せる程の人物でありたいと思ったのであろうか、日本をカタチ造ろうとして活躍する。最後は、内府(家康)の権謀術数と策略の前に敗退する。物語は備中高松城攻めから始まるが、三成は若いころからその才能を認められ頭角を現したようである。

  • ryohey_novels

    石田三成好きには非常に好ましい人物造形であったが、物語は至って平凡という感想。豊臣の忠臣ではなく、天下泰平の大義を貫く三成像。例えば、朝鮮侵攻も国の利益とならない挙兵の早期終結のため、好戦派を陥れ停戦を急ぐなど、常と異なる視点で事件の印象も変わる。島清興・大谷吉継という二人の友の描かれ方も良い。無念の最後も三人で共通の思いを共有できたことは何よりも辛福だっただろう。最後の家康への啖呵は痺れた。三成の「1度の戦で豊臣を滅せよ」という衝撃のセリフ。事実、家康が“治部の礎”で近世日本を築いたことは実に感慨深い。

  • 茶幸才斎

    いくさ下手と嘲られ、糧道・兵站整備に奮闘するも臆病者と罵られ、まつりごとに威厳と公平を求め時に苛烈に臨み、時に策を弄すれば、たちまち憎まれ、嫌われ、恨まれて、見れば周囲は敵ばかり。余人ならくさって自棄でも起こすところ、豊臣政権下で主君のため奉行職に邁進し、その才能を遺憾なく発揮した石田治部少輔三成は、戦乱の世に秩序を求め一途に奔走した。天下分け目の戦において、わずか1日で惨敗を喫した彼に、高すぎる理想が空回りしたと訳知り顔で評する者は、最後に彼が勝者徳川家康に浴びせた抜き身の天下論に、慄き沈黙するがいい。

  • tako_machida

    偏屈というか信念を貫く石田三成がカッコ良かったです。左近や刑部、兼続との良好な関係は知られていますが、官兵衛とのエピソードは新鮮でした。

  • YUJIRO

    三成に好意的すぎると思うが、小説なので、このくらい大胆な解釈があった方が面白い

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