Longing - Between Silence and Song Is Love(憧れ〜沈黙と歌の間に愛がある)
スウェーデンの北部、ノルボッテンのピーテオの合唱団「エーリク・ヴェストベリ・ヴォーカルアンサンブル(Erik Westbergs Vokalensemble)」は、1993年の結成以来、多彩なプログラムによるコンサートとツアーを続けてきました。録音も積極的に行い、合唱とジャズ・オーケストラの組曲『ポエシス(Poesis)』、サーミのアーティストとのコラボレーションによる『サプミ(Sapmi)』、アルヴェーンの混声合唱作品を歌った『蝶々(Papillon)』といったアルバムを「Swedish Soiety Discofil」レーベルからリリースしています。
新しいアルバム『憧れ(Longing)』のプログラムは、「言葉のアート」のコンセプトによる選曲で組まれました。悲しみ、喜び、不安、絶望、期待と憧れ。これらの曲の詩と音楽には、いつの時代にもある、そうした人間のロマンティックな思いがこめられています。
シュテファン・ゲオルゲの詩によるアントン・ヴェーベルンの『軽い小舟で逃れよ』。ラトビアのペーテリス・ヴァスクス(Peteris Vasks)がマザー・テレサの詩に作曲した『沈黙の果実』。デンマークでもっともフランス指向のつよい作曲家のひとり、ヤーアン・イェアシル(Jorgen Jersild)が作曲したどの合唱作品よりも歌われている『3つのロマンティックな合唱曲』。スウェーデン・ロマンティシズムのルードヴィーグ・ノルマン (Ludvig Norman)が1851年にライプツィヒでユリウス・モーゼン[1803-1867]とカール・インマーマン[1796-1840]の詩に作曲した『7つの歌』。
アルヴィン・ヴィークマン(Alvin Vikman)の『四季の眺め』は、このヴォーカルアンサンブルのために書かれた作品です。彼は、マシュー・ピーターソン、ヤン・サンドストレム、フレードリク・ホーグベリに作曲を学び、ルーレオで活動しています。「花が散る。白い衣が風に舞う・・」。『四季の眺め』の日本語タイトルのつけられた組曲は、日本の詩情に惹かれつづけてきた彼が「小倉百人一首」から採った和歌をテクストに作曲されました。アイネタ・ショルド(Agneta Skold)がハリー・マッティンソン[1904-1978]の詩に作曲した『矢車草が青い目と空をつないだところで』。ラウラ・ネッツェル(Laura Netzel)のユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリ[1804-1877]の詩による『蝶とバラ』。ヴァルボリ・アウリン(Valborg Aulin)のロマンティックな2つの曲集は、彼女の同時代の詩がテクストに使われました。ヴィークマンと女性作曲家たちの作品は、初めて録音で紹介されます。(輸入元情報)
【収録情報】
01. ヴェーベルン[1883-1945]:軽い小舟で逃れよ Op.2
● ヴィークマン[2001-]:四季の眺め(The Japanese Seasons)(2022)
02. 前置き
03. 秋
04. 冬
05. 春
06. 夏
07. ヴァスクス[1946-]:沈黙の果実(2013)
● イェアシル[1913-2004]:3つのロマンティックな合唱曲
08. 私の大好きな谷(1957)
09. 夜の雨(1969)
10. 荒涼とした冬が去り(1994)
11. ショルド[1947-]:矢車草が青い目と空をつないだところで(2018)
● アウリン[1860-1928]:2つのアカペラ合唱曲 Op.24(1893)
12. わが幸せはかくもはかなく
13. 明るい星々
● アウリン:3つのアカペラ合唱曲(2 Choruses a cappella) Op.5(c.1881)
14. 夕暮れ
15. 干し草
16. 歌
17. ネッツェル[1839-1927]:蝶とバラ Op.31-1(1890)
● ノルマン[1831-1885]:7つの歌 Op.15(1851)
18. あそこに
19. 山から
20. 春に
21. 歌
22. 炭焼きの信仰
23. 菩提樹
24. 祈り
エーリク・ヴェストベリ・ヴォーカルアンサンブル
テレーセ・アントンソン(ソプラノ・ソロ:02-04)
カール・セーデシュトレム(バス・ソロ:04)
ジェームズ・ジェンキンズ(ピアノ:07)
エーリク・ヴェストベリ(指揮)
録音方式:ステレオ(デジタル)