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人間 角川文庫

Naoki Matayoshi

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784048974202
ISBN 10 : 4048974203
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2022
Japan

Content Description

38歳の誕生日に届いた1通のメールが痛恨の記憶を呼び起こす。漫画家を目指し上京した永山が住んだのは、美術系の学生が集う共同住宅「ハウス」。住人達との生活の中である騒動が起こりすべてが打ち砕かれる―。何者かになろうとあがいた歳月の果てに永山が見た景色とは?自意識にもがき苦しみながらそれでも生きていく「人間」を描いた又吉直樹の初長編小説が、単行本では描かれなかったエピソードを加筆し、待望の文庫化。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • しゅら

    最初こそ衝撃的な事件は起こるもののあとは生きづらさを抱えてる人の思考がずっと話されている。又吉さんもこういう感覚があってずっと考えてきたのではないかと思うし、私なんかはすごく納得共感できるので代弁されてスカッとする感じでした。ただ言い回しが古風で硬い、ってところはある。関西弁によって印象軽くなってるけど難しい言い方ではある。「「(略)自分が苦手なことを苦手と言っても怒られるから平気なふりしてました。ちゃんとできる人達は偉いとおもいます。ちゃんとできない生きものはどこかで静かにしとけばいいですか?(略)」」

  • H!deking

    やっぱり凄いな〜。若いころ手に余った自尊心の塊のようなものを料理するの、本当に上手いですよね。太宰治にも通ずる感覚。個人的にだけど、たとえば飲食店とかの内装工事やるときに、オシャレで素敵な感じの施工を求められたりすると、奇をてらった感じにするのがダサいと思っちゃってついセオリーにはしってしまう事が大人になってからよくあるけど、俺が作ったもんなんだからもっと自由で良いんだろうね。めんどくさそうだけど又吉さんと飲んでみたい気がする(笑)

  • クプクプ

    又吉直樹が本を読むことと文章をかくことと「人間」が好きだということが伝わってくる一冊でした。ただ太宰治やキリスト教など内容は影響力が強いので、ある程度、批判的に読まないと危険な本だと思いました。私は今の日本における、お笑い芸人の役割が好きではないので、この本は面白かったですが、又吉直樹に対しては少し抵抗して自分の人生を歩んでいこうと決意しました。

  • mayu

    何者かになりたい、自分ならなれるはずだと思う。だけど、何者にもなれない、何も成し遂げていない。そんな自意識との葛藤に苦しくなる。創作とは自分と向き合う作業の連続で、自分の中にあると信じた才能が見当たらず、その片鱗を見せる人にどうしようもなく嫉妬する。所々に又吉さん自身を思わせる描写がある。「生きるために書いたから」又吉さんの葛藤をのぞきみることで、読者である私も、自分の何者でもなさに諦念し、それでも生きていけばいいじゃないと思った。悩むのが人間、著名人で遠い存在のはずの作者の人間らしさを感じる作品だった。

  • Vakira

    失格でも合格でもない。人間である。又吉さんの太宰治さんへの挑戦もしくはオマージュ。人間の欲求は生、知、遊の三拍子。生は食と生殖。生物である人間の存在するための基本欲求。遊は高等生物になるほどこの行動をとる。食、生殖以外の楽しみだ。知は知識への欲求と自分の創造。作曲、作詞、作画、小説、映画、マンガ、劇その他クリエイティブがそれにあたる。自分の創作物が他人に影響を及ぼすとそれはまた快感だ。その創造が自分の存在意義となる。クリント・イーストウッド、永遠のクリエイター。91歳という高齢になっても映像を世に送り出す

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