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流線形の考古学 講談社学術文庫

原克

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062924726
ISBN 10 : 4062924722
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
原克 ,  

Content Description

一九三四年に登場した米国軍エアフロー。それは空気力学の精華、速度・燃費・形状革命の頂点だった。さらに「流線形」という記号は工業デザインの枠を超え、この世界のあらゆる事物に関して摩擦・障害因子・ムダの排除へと煽り立てる。理想体型の追求、組織の効率化、社会の浄化へとイメージ展開していった流線形による科学的神話圏の広がりを解明する。

目次 : 第1部 流線形メイド・イン・USA(プレ流線形時代/ 一九三〇年代、流線形大衆化時代/ 流線形シンドローム)/ 第2部 ドイツと日本の流線形(流線形帝国ナチス/ 記号の帝国ニッポン)

【著者紹介】
原克 : 1954年生まれ。立教大学大学院文学研究科ドイツ文学専攻博士課程中退。1985〜87年ボーフム・ルール大学客員研究員。2001〜02年ベルリン・フンボルト大学客員研究員。早稲田大学教育学部教授。専門は表象文化論、ドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • トムトム

    流線型という言葉の本来の科学的な意味をはなれ、イメージ戦略やキャッチコピーに踊らされる民衆の愚かさを伝える本でした。現在でも中身も意味もないキャッチコピーだけで民衆を操れると思っている政治家さんは、チラホラと見かけます。そしてそれに踊らされている人々もたくさんいます。現在の人類が進化の最先端!ではなく、100年前から人間というものの本質は変わらないのだと思いました。

  • ♨️

    アメリカ、ドイツ、日本における「流線型」表象を追う本。アメリカでは「流線型」の意味はどんどん他の発明に拡張されながらそれが次第に「優生学」と結びつく(あるいは、この語に潜在的にあったものが顕在化する)。ナチスドイツでは「流線型」は「ドイツ的技術」となり、むしろ意味の拡張が批判され、それはモダニズム芸術の批判と結びつく。日本では二国のたどった道を辿ろうとするもうまくいかず(拡張される発明もなければ、自国の技術でもなく、おまけに「流線型」は狭い国で活きない)空虚な記号になっていく。

  • Lieu

    一九三〇年代、流線形と優生学がどう結びつくのか。例が豊富過ぎるわりに議論の飛躍がないため、カタログを読むようにパラパラとめくるのではなく端から端まで通読すればかなり疲れてしまう本なのだが、裏を返せばかなり大胆な主張をこれでもかというほど慎重に実証していく本である。

  • こじこ

  • ジョン

    やや踏み込みすぎではと感じる部分もあったが、「流線形」が自動車や機関車の空気抵抗という障害因子を排除しより効率的な移動を実現した空気力学的なデザインという意味を超えて人間の身体やモダンなデザイン、社会組織などへと拡張されていく様について著した本。面白かった。

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