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終わらない「失われた20年」 嗤う日本の「ナショナリズム」・その後 筑摩選書

Akihiro Kitada

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480016690
ISBN 10 : 4480016694
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2018
Japan

Content Description

ネトウヨ的世界観・政治が猛威をふるう現代日本。アイロニーに嵌り込む左派知識人。隘路を突破するには何が必要か? リベラル再起動のための視角を提示する!

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ぷほは

    学生時代に読んだ『嗤う日本のナショナリズム』の前提が、政治面や文化面の双方で文脈を失い、私は現代の学生世代といくつかの対話の条件を探せないでいる。2ちゃんねるを知らないし、電車男も知らないのが当たり前だ。そして年長世代との対話の糸口も果たして見つけられたのかは甚だ心もとない。読んでいるとこれ自体左翼の内ゲバめいた不毛さを感じる部分も多々あるが、経済的な議論をすべきという意見には否定すべき箇所はない。ただ、活動家でも評論家でもない著者がやってきたことを否定せずに、この悲鳴のような言葉に耳を傾けることは。。。

  • Myrmidon

    それなりに楽しく読めたが、現在読む価値があるかと言えば微妙かな。理論的な書物というよりは、『北田暁大・怒りの咆哮2018』的な、ある種の方向性やまとまりはあるが、表面的には雑多な評論集。三部構成で、第一部は経済的な部分を無視して感覚的な移民否定論を唱える上野千鶴子への激烈な批判と上野との対談、やや冷静な上野評。第二部は対談中心で、三浦雅士との『現代思想』昔話、橋本健二&原武史との東京の地域論、ブレイディみかことの日本左派批判、北田単独の日本リベラル批判、第三部はそこそこ有名ゲスト陣との短い時事対話。

  • shin

    こちとらまだまだ日本社会で生きていくんじゃ、人生上がりの奴らがなにを諦めたような口を聞いているんだという怒りとともに、中長期的な視野を失った野党を始めとする左派勢力に喝を入れている。路上に出るのもいいけど、Twitterやるのもいいけど、北田先生はやっぱり学者として論壇で戦ってほしかったのでこういう本が読めて嬉しい。

  • たろーたん

    まず、脱成長派として上野千鶴子を取り上げられ、批判されていた。著者の怒りは二つ。一つは移民への偏見。上野が持つ「移民=犯罪率が上がる」というのは偏見であり、移民NOというのは多文化主義否定のトランプと一緒であること。もう一つが「平等に貧乏になりましょう」という脱成長の思想は現在お金持ちの上野・マジョリティならいいかもしれないが、結局それはお金持ちなら日本が成長しなくても自分の身は守られるというネオリベそのものだと言うこと。だから、必要なのは、真面目に正義と再分配の話をすることである。(続)

  • saiikitogohu

    「大澤氏は、日本のオタクたちに見られる現実への徹底的な相対主義的態度(アイロニズム)が、『にもかかわらず、であるがゆえに』逆接的に特定の世界観ㆍ対象への没入を可能にする、という逆接を『アイロニカルな没入』と表現している…あらゆる世界の出来事を相対主義的に、ということは自らを全体の俯瞰者の位置に置くことにより、アイロニストは現存する『俗世的』な価値や規範に対する優位性を獲得する…『相対的なものでしかない』ことを認識せずに特定の価値ㆍ規範を主張する他者を、構造的に劣意におくことができる」(23)

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