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黒龍の柩 上

Kenzou Kitakata

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344407039
ISBN 10 : 4344407032
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2005
Japan

Content Description

時は、幕末。時勢は否応なく男たちを呑み込んで行く。土方歳三も、人を斬りながら新選組の活路を探し続けた。親友・山南敬助の捨て身の切腹、同志・近藤勇との別れの予感。やがて土方は、坂本龍馬が暗殺の直前に語った計画に、新選組の未来と己の夢を賭ける。命を燃やしながら奔った男たちの青春群像。見果てぬ夢を謳いあげた北方版「新選組」。

【著者紹介】
北方謙三 : 1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部卒業。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年「眠りなき夜」で吉川英治文学新人賞を、85年「渇きの街」で日本推理作家協会賞を、91年「破軍の星」で柴田錬三郎賞を、2004年「楊家将」で吉川英治文学賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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新選組の鬼の副長土方歳三に焦点を当て、池...

投稿日:2021/04/11 (日)

新選組の鬼の副長土方歳三に焦点を当て、池田屋事件から五稜郭陥落までを描いた作品です。多くの作家さんが新選組をテーマにした物語を出版されていますが、私はこの北方版が好きだなって思います。北方版は山南敬介の出番が意外と多いことやかなり大胆な仮説を採用している点です。史実に忠実ではないと思う人もいるかもしれませんが、個人的には実際にそうだった方が希望があると思うんです。あとこの黒龍の柩の土方さんは強いし、コミュニケーション能力も高いなと驚きます。そして上巻の見せ場はやはり何といっても山南さんとのやりとりですね。話によってはこの2人は犬猿の仲だったりするんですが、この作品では立場や考え方は違えど互いを理解しあっているのが伝わってきます。あと新撰組が江戸に撤退するまでが納められていて、残りは下巻となります。つまり上巻こそが新選組が最も活躍じた時代であり、下巻は武士の世の終焉が書かれています。キャラクターが兎に角魅力的だし、展開がスピーディなので読みやすい本なので歴史モノが苦手という人にもお勧めです。

イック さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ehirano1

    歴史ものをハードボイルド仕立てで書かせるとその右に出る者はいないと思う北方謙三氏が、新選組を手掛けたという事で否が応にも手に取りました、今更ですが・・・。そもそも新撰組自体がハードボイルドだなんて野暮な事は言わずに、ミスターハードボイルド作家が描く幕末のキングオブハードボイルド「新選組」は期待の上を行くモノで上巻だけで満足してしまいました。

  • あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

    北方版新選組。熱すぎず想定していたのもよりも淡白な感じで話は進んで、上巻は慶喜が京都から江戸に戻ってくる辺りまで。近藤、土方等の静かながらも確固とした心の内から見えてくる別れの予感にハラハラし、死に向かう沖田の一途な純真が切ない。このあと、北方は「新選組」をどう仕上げていくのか。下巻へGo!

  • 優希

    北方版新選組。ただ格好良いとしか言えません。土方さん目線で物語は進みますが、そこには様々な男たちの生き様が詰め込まれているように思いました。否応なく飲み込まれていく時代の中で、己の未来と夢を見つめながら駆け抜ける。命を燃やすように走る青春群像劇という感じでした。史実の間の創作的な雰囲気はありますが、こういう視点も新鮮です。土方さんと山南さんの友情もいいですね。欲を言えば試衛館時代の物語も描いて欲しかったですけれど。

  • えみ

    今、激しく後悔している!何故もっと早く北方謙三作品に触れてこなかったのか。こんな世界観を創造できる作家に何故もっと早く気付かなかったのか。同じ歴史を読んでいるはずなのにそこに拡がる光景はこれまで読んで見てきた景色とは、全くと言っていいほど違う。光沢ある重厚感、一人の男に惚れさせる伎倆、読者の想像に自由を与える絶巧!今までにない「智」の土方歳三がここにいた。山南敬助との言葉を越えた絶対的信頼、勝海舟に坂本龍馬等との密議…乱世の時代に遥か先を見通す力の前で新選組を背負う土方は何を思うのか。心震えた完璧な上巻。

  • 財布にジャック

    今日は土方歳三の命日です。勿論それを意識してこの小説を読みました。三国志や水滸伝や楊令伝ですっかり大ファンになった北方さんが、私の大好きな土方さんを主人公に描いた新選組本という夢のようなコラボレーションです。今まで沢山新選組ものを読んできましたが、北方さんなりの画期的な解釈で、この時代の流れが分かり易いです。勝海舟が準主役級なのも新鮮です。下巻も楽しみなのですが、まだ手元にないので買いに走ります。

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