岳飛伝 1 三霊の章 集英社文庫

北方謙三

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087455113
ISBN 10 : 4087455114
フォーマット
出版社
発行年月
2016年11月
日本
追加情報
:
392p;16

内容詳細

負けたのだ。「替天行道」と「盡忠報国」というふたつの志の激突だった。半年前の梁山泊戦。瀕死の状態の楊令に右腕を切り飛ばされた岳飛は、その敗戦から立ち直れずにいた。頭領を失った梁山泊は洪水のために全てが壊滅状態にあった。一方、金国では粘罕が病死した後、軍を掌握したのは兀朮。そして青蓮寺が力を失った南宋も混沌とした状態だった。十二世紀中国で、熱き血潮が滾る「岳飛伝」開幕!

【著者紹介】
北方謙三 : 1947年唐津生まれ。中央大学法学部卒業。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞を、85年『渇き街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門を、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞を受賞。また、2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞を、06年『水滸伝』(全19巻)で第9回司馬遼太郎賞を、07年『独り群せず』で第1回舟橋聖一文学賞を受賞。10年に第13回日本ミステリー文学大賞を、11年『楊令伝』で第65回毎日出版文化賞特別賞を受賞し、13年に紫綬褒章を受章。16年、第64回菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • W-G さん

    タイトルが変わっただけで、物語自体は梁山泊のもの。時間も連続しており、何かが切り替わった感じがあまりない。そのせいもあり、梁山泊、特に軍が描かれる場面では、倦怠感が強く、ちょっと退屈。推しの秦容もなんだか暗い男になってしまった。今後の期待を抱かせる部分もたくさんあり、楊令伝時には、まぁ出来の悪いイメージしかなかった、王貴や張朔ら、第三世代が光りを放ち始めている点や、耿魁に范政、金軍側では、童貫に対する岳飛的なポジションとして、楊令の息子胡土児が兀朮の養子にと、新キャラ投入も抜かりがなく、期待は出来る。

  • しんごろ さん

    金国は政事が不安。南宋は秦檜が事実上の実権。梁山泊はまとまりがないようでまとまっている。物語は静かに静かに動き出す。岳飛、兀朮(ウジュ)も楊令に与えられた敗北感を、楊令なき梁山泊の漢達も、哀しみ寂しさといった、どうにもならないもどかしさを感じてるようで、楊令なくても幻王として尚、君臨!やはり楊令はそれだけの漢だった。しかし物語はひたすら進む。呉用は圧巻なぶっ飛んだ事をしやがるし、史進は円熟のある渋さ、そして新たな漢も現れ、静かさにちゃんと熱さもあり切なさもあり、続きが気になりますね。

  • sin さん

    『楊令伝』は楊令の死に依って終焉を迎えたが、『岳飛伝』は未だにその梁山泊の亡霊を引き摺っている。築き上げた梁山泊の重さに、育て上げてきた男達の処遇に物語はがんじがらめで、彼等は残党とはならず南宋や金に意識される存在として居残っている。 いっそのことそれぞれレジスタンスにでもなって暴れていれば腑に落ちるのに、豪傑達も分別臭く規律ある軍隊であることをやめてはいない。一方では主役の岳飛ですら思慮深い豪傑になって内省を顕にして、未だに手探りで物語の表に立とうとはしていない。破天荒が足りない❗

  • ポチ さん

    新しい仲間たちが梁山泊に集う。洪水の足跡もやっと消えつつある中、どのように動き出すのか、岳飛の動きも含め次巻が気になる。

  • 扉のこちら側 さん

    2018年203冊め。水滸伝は文庫全巻読了したものの楊令伝は文庫1・2巻しか読んでいないが着手してしまった。水滸伝1巻から通読したい。

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人物・団体紹介

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北方謙三

1947年、佐賀県唐津市に生まれる。73年、中央大学法学部を卒業。81年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、83年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。89年『武王の門』で歴史小説にも進出、91年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、2004年に『

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