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夢酔独言 講談社学術文庫

勝小吉

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062923309
ISBN 10 : 4062923300
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

勝海舟の父・小吉の自伝。江戸有数の剣客にして、放蕩の不良旗本。本所・浅草の顔役、露天商の親分で刀剣ブローカーでもあった。天保の改革の際、不行跡から隠居謹慎を仰せつけられ、庵を結び、夢酔と称して自らの来し方を後生子孫への戒めとして著した。幕末頽唐期の江戸社会の裏を知る夢酔の面目躍如たる、率直端的な文体が鬼気として心に迫る。

目次 : 鴬谷庵独言/ 気心は勤身(出生/ 五歳のとき/ 七歳・養子・凧喧嘩/ 八歳のとき/ 九歳のとき/ 十歳のころ・馬の稽古/ 十一歳のころ/ 十二歳のころ/ 十三歳のころ/ 十四歳・出奔・乞食旅 ほか)

【著者紹介】
勝小吉 : 1802‐1850。通称、左衛門太郎。諱は惟寅。勝海舟の父。本姓は男谷。1808年、譜代の御家人であった勝家の養子となる

勝部真長 : 1916‐2005。東京生まれ。東京帝国大学大学院修士課程修了。お茶の水女子大学名誉教授。比較思想史、倫理学、道徳教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 姉勤

    家訓、俺のように生きるな。勝海舟の父、小吉が隠居後(といっても42歳)子孫に戒めとして記した自叙伝。幼少に勝家に貰われた小吉は度々癇癪をおこし、家出をして諸国で乞食し、戻っては喧嘩に明け暮れ、剣を習い、占いや呪いを習い、剣の目利き研ぎを習い、女郎屋に居残る。 しかし、ただの乱暴者でなく、弟弟子や友人の世話をし、知人を救うため集金に諸国を周り、頼まれれば町の顔役として調停に奔走する。ただ行状の悪さから強制的に隠居し、夢酔と号すも、そのやんちゃぶりは数度の座敷牢に押し込められるほどに。幕末手前の江戸の空気。

  • 猫丸

    幕末史のマニアは多い。個人が社会変革に直接コミットすることが可能であった時代にロマンを感じるのはよくわかる。僕の場合、本書への興味は漱石から。冒頭文を読めば「坊っちゃん」の語りは夢酔独言をパクっているのは疑いようがない。研究者も遠慮しながら言及しているが、国民作家がこれほどあからさまなパクりに及んでいるのを指摘するのは憚られる雰囲気がある。教育の過程で失った「拙なる精神」を表出する文体は、帝大講師時点の漱石にとっては借りてくる他ないものであったろう。支離滅裂な勝小吉の述懐に目をつけるカンの良さが偉大。

  • tokko

    すごい自叙伝ですね。というか、よくこんな細かいことまで覚えているなぁと思います。僕なんか一年前のことでさえ怪しいのに。だいたいこんなカラフルな人生を送っていたら、エピソードの一つ一つが重量級なんでしょうね。勝海舟の、あの枠にとらわれない大胆で奔放な行動は、父小吉の行動を見ればうなずけます。当て字など読みづらいところはあるものの、基本的には口語体で読みやすい文体です。

  • 浅香山三郎

    勝海舟のお父さんが型破りな人だつたといふのは聞いたことがあつたがこれほどとは。生の幕末期の人が書いた全く口語体に近い自伝なので、いはゆる候(ソウロウ)文ぢやなくて、意外に障壁なく読めることに先ず驚く。勝小吉は旗本の中でも稀有な存在だらうが、遊里に入り浸つたり、出奔して方々に寄食しながら上方を放浪したり、喧嘩の仲裁、旗本の家の財政立て直し等、彼自身の個性を超へて江戸期のなかなか明らかにしにくい社会のあり方が見へてくるのが面白い。この頃の江戸の人びとの肉声に接するかのやうで、圓朝の落語の語り口と同様興味深い。

  • AR読書記録

    「おれほどの馬鹿な者は世の中にもあんまり有るまいとおもふ。故に孫やひこのために、はなしてきかせるが、よくよく不法もの、馬鹿者のいましめにするがいゝぜ」 伝法な爺の語る破天荒な半生記、かと思ってしまうが、これで立派な(元)旗本、勝海舟の親父がこんなアクの強いキャラクターであったとはねぇ。坂口安吾や編者ほどに、評価する、惚れ込むという気にはなかなかなれないけども、面白いものは読ませてもらったとおもう。江戸時代の言文一致体はなかなか乙。そして、き○玉に災難の多い父子であることだな...

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