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海外引揚の研究 忘却された「大日本帝国」

加藤聖文

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000614344
ISBN 10 : 4000614347
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

植民地や占領地に暮らしていた300万人を超える民間人の引揚経験は、戦後長らく忘却・封印されてきた。国内外の一次資料を用いた国内政治過程、国際政治要因からの実態解明と、引揚者の手記や聞き取り調査などを用いた戦後社会と引揚者との関係解明とをあわせて行い、海外引揚の全容と、日本の脱植民地化の特質を明らかにする。

目次 : 序章 海外引揚研究の意義/ 第1章 「大日本帝国」の崩壊と海外引揚問題の発生/ 第2章 満洲国崩壊と在満日本人引揚問題―満洲/ 第3章 引揚体験にみる脱植民地化の特異性―台湾・中国本土/ 第4章 ソ連の北東アジア政策と日本人引揚問題―大連・北朝鮮・南樺太/ 第5章 救護から援護へ―京城日本人世話会と引揚者団体/ 第6章 引揚体験の記憶化と歴史認識―満洲引揚者の戦後史/ 第7章 慰霊と帝国―表象された引揚体験/ 終章 「大日本帝国」の清算と東アジアの脱植民地化

【著者紹介】
加藤聖文 : 1966年愛知県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。大和証券に勤めた後、早稲田大学大学院文学研究科史学(日本史)専攻博士後期課程単位取得退学。現在、人間文化研究機構国文学研究資料館准教授。専門は、日本近現代史・東アジア国際関係史・アーカイブズ(歴史記録)学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • mitam

    専門書でこれほど打ちのめされる読者体験は初めてかもしれない 1990年代に大学院生の立場で引揚者の複雑性に触れ、各地の引揚港を回ったり、同胞会に飛び込んだ筆者が2020年にまとめた本。 一国史を超えた引揚研究という視野の広さとの一方で、網走に樺太の少数民族の戦没者慰霊碑を建てた青年の一生に迫るミクロな筆致。蓄積の厚さに圧倒される

  • ポルポ・ウィズ・バナナ

    ◎植民地喪失で他民族との日常的な接触機会が激減、日本社会の単一民族性が強調されたため戦前よりも他民族支配の感覚的理解力が極度に低下◎台湾引揚は日帝との軍事バランスから非常にスムーズ。それが現在の台湾観、ひいては台湾における反共に基づいた中国観に繋がるが、それは政治的リアリズムに依るものではなく感傷的なもの◎樺太からの引揚者の35%は郷里との繋がりが途絶えた無縁故者。その多くが北海道および東北六県に定着。ソ連は日本人を残留させる方向だったが同時にウクライナからの強制移住も行っている。

  • サバカレー

    読了。角川武蔵野ミュージアムでこの本を偶然に知った。スケジュールの都合で読み終える前になったが舞鶴引揚記念館にも足を運んだ。今だと語り部に余計な質問したろうから、読み終える前で良かったのだろう。

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