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後宮 殷から唐・五代十国まで 角川新書

加藤徹

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784040825335
ISBN 10 : 4040825330
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan

Content Description

中国的な後宮はハレム等と違い、中国の歴代王朝にしか存在しない。「国」と「家」、公的な外廷政治と密室的な内廷政治の二本立てという中国式国家システムは、三千年以上も存続に成功した。中華帝国の本質は後宮を見ることでわかるのだ。この巨大で濃密な人間関係の装置の中で、男たちと女たち、そして宦官という「第三の性」は、どの様な生きざまを見せてきたのか?

目次 : 序章 後宮とは何か/ 第一章 太古から秦帝国まで/ 第二章 漢の後宮/ 第三章 大分裂時代の後宮/ 第四章 唐の後宮/ 第五章 五代十国時代

【著者紹介】
加藤徹 : 1963(昭和38)年、東京都に生まれる。明治大学法学部教授、日本京劇振興協会非常勤理事、日本中国語検定協会理事。専攻は中国文化。東京大学文学部中国語中国文学科卒業。同大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。90〜91年、中国政府奨学金高級進修生として北京大学中文系に留学。広島大学総合科学部助教授等を経て、現職。『京劇「政治の国」の俳優群像』(中公叢書)で第24回サントリー学芸賞(芸術・文学部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • よっち

    中国の王朝の変遷を絡めながら、中国の後宮制度がどう変わっていったのか、その本質を考察した1冊。単なるハレムではなく、国と家、外廷と内廷という二重構造の中で国家運営に深く関与してきた後宮。宦官の起源や呂后の暴力、五回廃位され六回皇后に返り咲いた西晋の羊皇后、皇帝の姉妹は後宮に女性をすすめる役目、隋の独孤皇后の一夫一婦制など、多彩なエピソードが紹介されていて、各時代の後宮の特徴に言及しながら、士大夫、宦官、外戚との関係要素を踏まえつつ、どう位置づけが変わり、システムとして進化していったのか興味深かったですね。

  • さとうしん

    後宮そのものを扱うというよりは、後宮あるいは後宮に住む妃嬪、宮女、宦官+外戚を軸にして見る中国史という感じ。今回は五代十国まで。呂后や楊貴妃など特定の話題に多く紙幅を割く傾向はあるが、時代ごとのバランスはまあまあ取れていると思う。昔から停滞論的に見られがちだった中国史の展開をそう見ないようにするというスタンスが良い。関連する映画・ドラマや日本の古典を引き合いに出すのも面白い。中国で後宮物といえばの清朝を扱う続刊が楽しみ。

  • 電羊齋

    中国の後宮や後宮制度の歴史というより、後宮をめぐる人物たちを中心とした歴史といったところ。今回は前半ということで五代十国までで、各時代についてバランス良く取り上げている。また、時代ごとの変化にも触れており、昔から「同じことの繰り返し」に見られがちな中国史が実はそうではないことを示している。さらに、各人物の強烈なエピソードには興味を引かれるし、趙高非宦官説など近年の研究による目新しい話題も取り入れていて面白かった。そして、関連の中国、日本の古典文学作品、ドラマ・映画も取り上げられているのも良かった。

  • 後宮。すなわち政争の場。血なまぐさいったらありゃしない。でもそれこそ歴史の大河なのではないかと思う。中国史における戦乱の世ではない、ある意味として『本編』とも言えるか。そんな後宮の概略が書き連ねております。前巻ですらこの濃さでありますからね。文中に出てきた人物や参考文献(小説もあり)も色々と読みたくなる。分厚さに見合った中々の新書です。

  • 山家

    題名に惹かれて購入。私にとって、特に目新しい話は特にありませんでしたが、こうして俯瞰してみると、中国歴代王朝の後宮システムが、徐々に国家存続等の観点から変わって行ったことを痛感させられます。本来ならば、退屈な話になりかねませんが、著者の語り口の上手さと個々のエピソード、逸話の積み重ねから、良い意味で書籍の厚みを感じずに私は読み通せて、大満足でした。それにしても、始皇帝に皇后がいなかったとか、楊国忠が最後の外戚政治家とか。言われてみれば、全くその通りで、何故に自分は見過ごしていたのか、と考えてしまいました

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