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ISBN 10 : 4623083233
Content Description
日本における経済地理学は、経済学の観点からの分析と、地理学の知見に依拠した考察を重視する学統に分かれて発展してきた。本書では双方の学統を統一する可能性を模索する。経済循環の「空間的組織化」論という見地から、カール・ポランニーの「二重運動」論に依拠し国民経済の地域構造論を再構築することで、二系列の議論の並存という経済地理学を悩ませてきた事態を打開することを目指す。
目次 : 経済地理学のために/ 第1部 経済地理学の根本問題(地域構造論の新展開―「経済循環」視点の再検討に向けて/ 経済地理学の「理論」についての考察―その位置づけをめぐって/ 「未完のプロジェクト」としての地域構造論―市場社会における空間的組織化の構図/ サービス経済化の地理学―空間的組織化における「貯蔵」「輸送」「通信」の役割/ 「生産の地理学」超えて―サービス経済化が地理学に問いかけているものは何か)/ 第2部 国土政策論の再構築(「マクロ空間政策」としての国土政策―「ボーダーレス・エコノミー」の歴史的位相/ 政策現象としての地域開発―方法論的再検討に関する覚書/ 「国土政策」研究における経済地理学の役割―「構造‐問題‐政策」図式による地域構造論の拡充/ 戦後日本における国土政策展開の初期条件―「開発主義」対「貿易主義」論争とは何だったのか/ 戦後高度成長期の立地政策―「全総計画」始動のバックグラウンドを読み解く)/ 経済地理学の基礎にあるもの/ 附論 初期論稿二篇(経済地理学の方法に関する覚書―矢田俊文の「地域構造」論をめぐって/ 「地域構造」分析・序説)
【著者紹介】
加藤和暢 : 1954年生まれ。1978年北海学園大学大学院修士課程修了、経済学修士。1983年北海道大学大学院農学研究科博士後期課程単位取得退学。日本学術振興会奨励研究員。1984年北海学園北見大学商学部専任講師。1986年同助教授。1988年釧路公立大学経済学部助教授(地域開発論・経済地理)。1995年同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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