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『日本文学史序説』補講 ちくま学芸文庫

Shuichi Kato

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480094896
ISBN 10 : 448009489X
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2012
Japan

Content Description

世界7カ国語に翻訳され、高い評価を受けた『日本文学史序説』。本書は、この不朽の名著について、著者みずからが集中講義を行った全記録である。『日本文学史序説』のエッセンスを分かりやすく説きつつ、執筆の方法論を明かし、その後の発見なども織り交ぜて縦横に語る。日本文学の細やかな味わいについて、中国や西洋の文学との比較、文学にあらわれた思想について―自著の解説やすでに語られたことの要約に留まらぬ、芸術・文化、政治、社会に及ぶ白熱の講義録。文庫化にあたり、『日本文学史序説』をめぐる、大江健三郎、小森陽一、成田龍一各氏の追悼鼎談を「もう一つの補講」として収録。

目次 : 第1講(日本文学の特徴について/ 『万葉集』の時代)/ 第2講(最初の転換期/ 『源氏物語』と『今昔物語』の時代)/ 第3講(再び転換期/ 能と狂言の時代/ 第三の転換期/ 元禄文化/ 町人の時代)/ 第4講(第四の転換期/ 工業化の時代/戦後の状況)/ 最終講 自由討論/ もう一つの補講 加藤周一が考えつづけてきたこと(大江健三郎・小森陽一・成田龍一)

【著者紹介】
加藤周一 : 1919‐2008年。東京生まれ。東京帝国大学医学部卒。早くからヨーロッパ文学や日本の古典文学を読む。戦後、多彩な執筆活動を展開。カナダのブリティッシュ・コロンビア大学をはじめ、ドイツ、イギリス、アメリカ、スイス、イタリアの大学や、上智大学、立命館大学などで教鞭をとる。2004年、平和憲法擁護の「九条の会」の呼び掛け人となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Major

     文字通り『補講』である。だが極めて濃厚なエッセンスに凝縮せられた講義である。『日本文学史序説』に加えて、「もっと若い時分に読むべきだった」と痛く僕自身に後悔させる1冊となった。日本文学史(のみならず、日本精神史といってよい)における、それぞれの時代の1コマ1コマが、戦後の「知の巨人」の1人である加藤周一の慧眼をもって、これまでの文学的常識に囚われることなく論理的に鋭く分析されている。(コメントに続く)

  • Major

    文字通り『補講』である。だが極めて濃厚なエッセンスに凝縮せられた講義である。『日本文学史序説』に加えて、「もっと若い時分に読むべきだった」と痛く僕自身に後悔させる1冊となった。日本文学史(のみならず、日本精神史といってよい)における、それぞれの時代の1コマ1コマが、戦後の「知の巨人」の1人である加藤周一の慧眼をもって、これまでの文学的常識に囚われることなく論理的に鋭く分析されている。3つのコメントへ

  • さえきかずひこ

    たいへんに面白かった。国文学の成り立ちについても知れたし、本居宣長についても知れたし。琳派の話などもとても勉強になって、著者の該博な知識に楽しく圧倒された。話し言葉で書かれているので、とても読みやすい。

  • K.iz

    2003年に行われた、『日本文学史序説』を主題とする勉強会を収録。加藤周一が84才の時だが、高齢でも語り口の明晰さと博識ぶりは衰えていない。個別には『序説』の内容から逸脱する(でも面白い)話もある。『序説』に関しては、どのような方針でこの本を書いたかと、出版後どんな評価があったかという話が興味深い。『序説』より良く知るという意味で、亡くなる前によくぞこのような本を残しておいていただけたものだと思う。

  • お茶

    『序説』をめぐる2003年の勉強会での質疑応答を編んだもの。日本霊異記・今昔物語集・道元・法然・親鸞・琳派・・・読んでいく時間はあるだろうか。加藤周一の文章は非常に平易で読み進めやすいが、背景が広大。知識人(に向かう者)として好奇心を掻き立てられ、行動に駆り立てられる静かな煽動の書。遺憾なのは『序説』本文をどこかに無くした・・・文庫版を買おうかどうか、多少の改訂あるらしいから。

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