その桃は、桃の味しかしない 幻冬舎文庫

加藤千恵

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344420595
ISBN 10 : 4344420594
フォーマット
出版社
発行年月
2013年08月
日本
追加情報
:
202p;16

内容詳細

高級マンションに同居する、奏絵とまひる。姉妹でも友達でもない二人の共通点は、同じ男性の愛人であることだった。割り切って始めた共同生活で二人分の食事を淡々と作り続けるうち、奏絵の心境は変化していく―。若い女性から圧倒的な支持を集める恋愛小説の新旗手が「食べること」を通して、叶わない恋と女子の成長を描いた長編小説。

【著者紹介】
加藤千恵 : 1983年、北海道生まれ。歌人。立教大学文学部日本文学科卒業。歌集『ハッピーアイスクリーム』で高校生歌人としてデビュー後、小説、詩、エッセイなど様々な分野で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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表紙に惹かれてつい買ってしまいました。 ...

投稿日:2014/03/29 (土)

表紙に惹かれてつい買ってしまいました。 面白くて一気に読み切ってしまい、また何度も読み返しています。 現実ではあり得ない不倫の話なのに、読んだ後に何だかほんわかと、 フワフワした気持ちになれるのがこの本の特徴です。 それにしても、二人の女性から愛される平井さんっていう既婚者って すんごくおいしくないか?ズルい男だけどどこか憎めません。 女同士のきわどいシーンもあるから、ちょっと刺激的で濃厚な部分もあります。

麗 さん | 千葉県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 優希 さん

    静かな小説なのに苦しみがあります。平井という同じ男性の愛人である奏絵とまひる。2人は高級マンションに同居していますが、恋敵でありながら何処か割り切っているところがあるようです。歪んでいる日常とあり得ない生活ですが、優しくて甘さが漂っているのが不思議です。でも苦しみを感じるのは恋敵の距離が縮まる中で均衡を失っていくまひると痛い程受け止めようとする奏絵の関係があるからでしょう。感情が少なく、低い温度だからこそ不安定で、無意識に傷ついているような気がしました。決して消えない傷として2人は永遠なのですね。

  • ゆのん さん

    主人公・奏絵は高級マンションでまひるという女性とルームシェアしている。2人の関係は同じ男性の愛人だという事。妻子がいて、更に愛人2人。しかもその愛人を同居させ、家賃、光熱費、生活費を出しているという男に驚く。男を愛するあまり心身共にバランスを崩すまひる。主人公はそんなまひるを低い温度で見つめ、男に対しては『拾われた』という言葉を使い、個人を捨ててしまったかのよう。不倫にありがちな妻への電話。夫の愛人からの突然の電話にも冷静で動じないのが印象的。共感出来ないものの主人公の心の変化の描写は良かった。

  • なゆ さん

    同じ部屋に住む奏絵とまひるは、ふたりとも平井さんという既婚男性の愛人。友人同士のように暮らしながら平井さんが通ってくるのを待つという、ありえないような日々。なのに不思議とドロドロしたところがない、静かな話。この生活を冷静すぎる目で見つめる奏絵の、平井さんに対する気持ちがイマイチよく見えないな。むしろまひるの反応や心情が正しい愛人らしさか。こんな生活、そんなに続くワケないとは思っていたが、ラストはちょっと小気味いいようで、それでうまくいく?という疑問も。それはそうと、平井さんってそんなにも魅力的なの?

  • じょんじょん さん

    読友さんのぼろくそレビューが面白くて、逆に興味を惹かれました。設定が女性には、より抵抗があると思います。でも読み始めると設定から想像される非倫理感は薄く不思議な透明感と不安感に包まれました。西加奈子さんが解説で書かれていますが、主人公の「徹底した諦観」よるものなのですね。幼いときの母との関係での期待され捨てられた感が主人公を支配し、それが「拾われた」環境で自己を感じられない中で危うい関係性が保たれていたと思います。ラストの発言は「命をかけて選んだ言葉」だし「誰にもおかされない強さ」だと自分も感じました。

  • 果実 さん

    久しぶりの遅読はこの本になりました。「同性愛的」だという噂とタイトル、装丁より。 愛人同士の暮らしなのに全くドロドロしていない。淡々と静かに、でも確実に過ぎていく日々と、確かに同性愛的な耽美な箇所に強く惹かれました。ゆっくり読むのにもぴったりでした。戻してくれて、ありがとう。

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人物・団体紹介

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加藤千恵

1983年、北海道生まれ。立教大学文学部日本文学科卒業。短歌集『ハッピーアイスクリーム』で高校生歌人としてデビューした後、2009年『ハニービターハニー』で小説家としてもデビュー。以降、小説、詩、エッセイなど様々な分野で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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