Product Details
ISBN 10 : 4480099468
Content Description
「デタッチメント」から「コミットメント」へ―村上春樹の創作姿勢の移行は、はたして何を意味するのだろうか。その物語世界はどのように深化を遂げたのか。デビュー以来の80編におよぶ短編を丹念にたどりながら、長編とのつながりをも探り出すことで、新たな像が浮かび上がる。下巻では、『ノルウェイの森』の大ベストセラー化を契機にもたらされた深刻な孤立と危機にはじまる「中期」の作品群を読み解き、そして、日本の戦後にとって節目となった1995年の二つの出来事を誰よりもしっかり受け止めた小説家の「後期」の転回を掘り下げる。
目次 : 第3部 中期 孤立と危機(女性という表象―「レーダーホーゼン」/ これ以上はあげられないくらいの大きな悲鳴をあげること―「眠り」/ 村上春樹、底を打つ。―「沈黙」と「七番目の男」)/ 第4部 後期 回復と広がり(マニフェストと小さな他者―「めくらやなぎと、眠る女」/ わかりにくさと、戦後の思想―「かえるくん、東京を救う」/ 自分への旅―「品川猿」)
【著者紹介】
加藤典洋 : 1948年、山形県生まれ。文芸評論家。早稲田大学名誉教授。東京大学文学部仏文科卒業。著書に『敗戦後論』(ちくま学芸文庫、伊藤整文学賞受賞)、『言語表現法講義』(岩波書店、新潮学芸賞受賞)、『小説の未来』『テクストから遠く離れて』(朝日新聞社/講談社、両著で桑原武夫学芸賞受賞)、『増補改訂 日本の無思想』(平凡ライブラリー)など多数。2019年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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佐島楓
読了日:2019/11/09
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