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辻政信の真実 失踪60年--伝説の作戦参謀の謎を追う 小学館新書

前田啓介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784098254019
ISBN 10 : 4098254018
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2021
Japan

Content Description

「作戦の神様」か、「悪魔の参謀」か―。ノモンハン事件やマレー作戦などを主導した作戦参謀は、戦後、戦犯追及を逃れてアジア各地に潜伏。経緯を綴ったベストセラー『潜行三千里』を引っさげて国政選挙に電撃出馬しトップ当選を果たすが、再び東南アジアへ旅立った後に失踪。「絶対悪」と指弾された男はいったい何をしようとしていたのか―。謎の失踪から60年、残された親族・関係者に取材し、未公開資料を発掘。その知られざる実像に迫る本格評伝。

目次 : はじめに―「絶対悪」と「英雄」の狭間で/ 第1章 別れの予感―1961年の辻政信/ 第2章 炭焼きの子に生まれて―1902年の辻政信/ 第3章 「反骨」の萌芽―1917年の辻政信/ 第4章 不死身の中隊長―1932年の辻政信/ 第5章 転戦し続ける「神様」―1939年の辻政信/ 第6章 語られざる潜伏生活―1945年の辻政信/ 第7章 政界という名の戦場―1952年の辻政信/ 第8章 「失踪」の真実―再び1961年の辻政信/ おわりに―負け戦と分かっていても

【著者紹介】
前田啓介 : 1981年生まれ。滋賀県出身。上智大学大学院修了。2008年、読売新聞東京本社入社。長野支局、松本支局、社会部、文化部、金沢支局を経て、現在、文化部で歴史・論壇を担当。満蒙開拓や、ペリリュー・アンガウルの戦い、硫黄島の戦い、沖縄戦、特攻、シベリア抑留など戦争に関する取材に関わってきた。単著としては『辻政信の真実 失踪60年―伝説の作戦参謀の謎を追う』が初めての著書となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    優れた作戦を立案し、最前線で指揮を執り、死傷者を収容するため命を賭ける。辻政信が優秀な軍人なのは間違いないが同時に強烈な自信家でもあり、他者を巻き込む説得力の持ち主だった。役に立つ男だと上司も便利使いするうちに独断専行が重なるが、本人は組織のためと信じて疑わず、悪を行っているとは露ほども考えなかった。「戦争とは他の手段をもってする政治の継続」とすれば、戦争は勝てばいいとする日本陸軍の組織的欠陥が、かくも政治を無視した将校の暴走を容認した状況が見えてくる。だから辻は政治家としては何の業績も残せなかったのだ。

  • とくけんちょ

    絶対悪とまで呼ばれた参謀。兵の命を顧みない悪魔的な作戦を実行し、終戦時潜行して、その後、意気揚々と政治家への転身。最後は失踪。とんでもない人間だ。だが、誰よりも高潔。だから、人は辻政信を無視しておくことができないのだろう。それに、高潔がゆえに面と向かって否定されない。憧れるが、絶対に真似してはいけないことはわかる。決定権を持たせてはダメな人の見本。

  • 紙狸

    2021年刊。著者は1981年生まれの全国紙記者。金沢支局勤務当時の連載記事がベース。現在の加賀温泉市今立区出身の陸軍参謀・辻政信の伝記。この本の特徴は、辻の生い立ち、そして戦後国会議員として活動した時期について、関係者(の家族)の証言、残された文書類を丹念に集めた点だ。参謀としての「活躍」「悪行」についての叙述には疑問が残る。エピソードをニュートラルに並べてよいのか。山本七平は『一下級将校の見た帝国陸軍』で、陸軍のダメな体質を象徴する人物として辻をとりあげている。こうした批判こそが教訓として生きる。

  • CTC

    6月の小学館新書新刊。著者は読売新聞文化部記者。本書は著者が金沢支局に所属していた19年夏(辻の法的死亡宣告より50年)に同紙石川県版で連載したものを基にしている(ようだ、明言はない)。という事情を汲みつつとしても…まず大読売の文化部記者がこんな見識で仕事できている事を非常に危惧する。本書は一面的であり「本格評伝」は羊頭狗肉である。辻の孫である富士急行社長ら親族への阿りの書かな、といった所感である。しかし改めて人物としての辻に魅力的な面がある事は事実なのだ。だからこその“絶対悪”だって、わかんねえかな。。

  • みのくま

    本書を読んで改めて辻政信ほど評価が難しい人物はいないのではないかと感じる。軍人への評価は後世から後出しジャンケン的な卑劣な言説を弄びがちであるし、また現代人かつ非軍人的な生命倫理を安易に当てはめて考えてしまう訳だがそれはあまりにアンフェアであろう。さらに辻政信自身の性格や経歴も拍車をかけ、もはや彼を正当に評価できる人間など存在しないのではないか。そういう意味で、本書は極力フェアな態度で記述されており好感が持てる。そしてぼく自身の感想を記すならば、ぼくが実際辻政信に出会っていたら魅了されたであろうという事だ

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