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秘録 齋藤次郎 最後の大物官僚と戦後経済史

倉重篤郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334953218
ISBN 10 : 4334953212
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

齋藤次郎―。かつて小沢一郎と組み、増税による「財政再建」という経済・財政政策としての保守本流路線に賭けた筋金入りのエリート官僚がいた。齋藤は二度勝負した。大蔵事務次官時代の1994年には、細川護煕連立政権を使って国民福祉税の導入を試み、退官後の2007年には、読売新聞主筆の渡邉恒雄を巻き込み、自民、民主両党の大連立構想を梃にドイツ型の増税を目指した。いずれもあと一歩のところで失敗に終わったが、なぜ齋藤は財政規律の回復にかくまで異様な執念を燃やしたのか―。齋藤に最も食い込んだ政治記者がライフワークとして取り組み、齋藤の重い口を割って歴史の証言者としての言葉を引き出した伝記的ノンフィクション。

目次 : 第1章 大連立 15年目の証言(不決断ゆえの挫折/ トップ会談合意後の決裂)/ 第2章 生い立ち・入省まで(敗戦、そして引き揚げ/ 戦後の混乱と成長)/ 第3章 大蔵官僚として(主計局若手時代/ 主計局参謀入り/ 財政規律改革/ 主計本流コース)/ 第4章 小沢一郎と二人三脚(官房長時代―湾岸1兆ドル支援/ 主計局長時代―国際貢献税の失敗/ 事務次官時代 国民福祉税の失敗)/ 第5章 退官後 郵政社長(郵政社長以前/ 郵政社長として)

【著者紹介】
倉重篤郎 : 1953年生まれ。東京都出身。毎日新聞客員編集委員。東京大学教育学部卒業後、毎日新聞社に入社。水戸支局、青森支局、東京本社整理部、政治部、経済部、千葉支局長などを経て、2004年に政治部長、11年に論説委員長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • nishiyan

    大蔵省で「10年に一人の逸材」と言われた齋藤次郎元大蔵事務次官を軸に戦後財政史&政治史を描いた伝記的ノンフィクション。齋藤氏の生い立ちから官界での活躍ぶりは興味深い。二度のドイツ赴任で得た知見が後世の大連立騒動に結び付く点は面白い指摘。小沢一郎氏と出会いまでは順調に官歴を重ねるのだが…。国際貢献税、国民福祉税の失敗は財政家としての挫折であったのだろう。財政家ゆえにバブル崩壊への対応に不備があったとしか言えない点も厳しい。最後に齋藤氏が輝きを見せたのが日本郵政社長の三年間だったのは何とも寂しいものがあった。

  • チェアー

    文章がうまくない、という印象は、結局最初から最後まで消えなかった。 問題意識としての「財政規律を非戦の武器として使うべき」という視点には賛同する。日銀や財務省を「打出の小槌」としか考えていない政治家がほとんどだ。「カネは刷ればいい」という安直な考え方が党派を問わずに広がっている。近い将来に大きなツケを払わされる。その将来を見越すのが政治家の役割なのに。 その視点からは、この本を世に問う意義はあると思う。

  • ふみりな

    エリート集団の大蔵省のなかでも10年に1人という大物人材、どういう人物なのか以前より興味があった。大きな構想力と実現実行力、それを支える人脈だろうか。でもこの人の人生を見ると、政治家を上手く使い国家的課題を実現することだったはずが、政治環境に振り回されただけの感もする。

  • 代理

    不要な脱線が多く、且つ内容も不愉快だった。齋藤サイドの証言ばかり目立ち、戦後経済史を立体的に表現出来ているとはとても思えない。小沢という権力者に気に入られ官途を極めるのは『善き事』と描かれ、その庇護が無くなると官界から放り出されたのは、その程度の『10年に1人』だったのでは無いだろうか。選挙で選ばれていない役人が政治家ごっこをすることを『大物官僚』などと持ち上げる記者が、『民主主義』を語るのは皮肉が強すぎる。

  • Masayuki Shimura

    【齋藤はなぜかくまでして財政規律の回復(=財政健全化)の道を追求しようとしたのか。国民の嫌がる増税をかくも執念深く追いかけたのか。】(文中より引用)・・・・・官庁の雄として名高い財務省の中でも「十年に一度の逸材」として永田町・霞が関に名を轟かせた齋藤次郎。政治の領域にまで及んだその影響力を振り返りながら、頑なに財政健全化を目指し続けた信念の源に迫る一冊です。今日のシステム的にも、こういう人は生まれづらくなっているのではないだろうかという思いを抱きました。著者は、毎日新聞の政治部長を務めた倉重篤郎。

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