黒猫館・続 黒猫館 星海社FICTIONS

倉田悠子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065201787
ISBN 10 : 4065201780
フォーマット
出版社
発行年月
2020年06月
日本
追加情報
:
400p;19

内容詳細

紫綬褒章受章作家・稲葉真弓がかつて「倉田悠子」の別名義で著した、『くりいむレモン』の絶品ノベライズ。今なお色褪せぬ伝説の名作、ここに復活!


日本中が軍国主義に染まった昭和16年。大学生・村上正樹は、奇妙な求人に導かれ、僻遠の山奥に佇む豪奢な洋館 “黒猫館”を訪れる。女主人の冴子とその娘・有砂、メイドのあや。蠱惑的な女たちと織りなす陶酔と頽廃の宴の果てに、正樹を待ち受ける罠とは──。(『黒猫館』)


高度成長期もピークを迎えた昭和45年。奔放な過去と決別するかのように、正樹は弁護士を生業としていた。しかし、桜の香りに誘われた彼の前へ、あの“黒猫館”がふたたび姿を現し、30年前の倒錯の日々が甘やかによみがえる──。(『続 黒猫館』)


“倉田悠子=稲葉真弓”を自ら明かしたエッセイ「私が“覆面作家”だったころ」を特別収録!

解説:久我真樹(英国ヴィクトリア朝およびメイド文化研究者)


【著者紹介】
倉田悠子 : 1980年代半ばから90年代初頭にかけ、『くりいむレモン』シリーズのノベライズをはじめとする“美少女小説”を数多く執筆する。長らく覆面作家として活躍してきたが、2014年、紫綬褒章受章作家・稲葉真弓の別名義であったことを明かした。同年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • HANA さん

    「黒猫館」は館物の草分け的存在らしいが、特筆すべきはその筆力。戦前という時代背景に華族という落日の身分、あえて行為の描写を描かない事により際立つ退廃的にして耽美な雰囲気。館物って内部に別世界を作り出す事が出来るかで決まると思うのだけど、これはまさにそれを作り出し極上の幻想文学となっていた。対して「続黒猫館」は三十余年後の物語。歳を経る事によって手から取りこぼしてしまった物への追憶と悔恨が嫌が応にも思い知らされる。『タタール人の砂漠』等と同じで、年を取ると本当の価値がわかると思う。伝説に恥じない一冊でした。

  • 雪紫 さん

    綾辻ファンホイホイタイトル。なお中身は幻想、退廃、官能のゴシック館小説。読んでて落とし穴に必死にぶら下がってるところに足でなく、肩から引っ張られてる感じを味わい、揺れる文章に引き込まれ、一気読み。濃密で、そして儚い。・・・続ですべてが終わった時、寂しさに襲われた。すべては過去と幻想の中にーー。

  • 佐治駿河 さん

    紫綬褒章作家の稲葉真弓さんが覆面作家時代に書いた作品とのことです。ちなみに物語の最後には稲葉真弓さんが覆面作家時代のことを書いた1編が収録されています。本書は黒猫館・続黒猫館の2本が収められています。これは2本とも今読んでも十分面白い作品であり、語彙、文章構成、表現方法などすべての完成度も高いです。現在のラノベではなかなかこのレベルには至っていないのではないでしょうか。特に昔の小説特融な表現なのでしょうか、読後の余韻がたまりません。登場人物たちのその後がどうなったのか読者に想像させる手法は素晴らしいです。

  • しまふくろう さん

    表紙が可愛くて購入。挿絵は無く、扉絵っぽいものだけだったのが残念だった。 物語は戦前の日本で、主人公が謎の館に迷い込む話。淫靡というか退廃的な雰囲気が面白い。後半、戦後になってまた謎の館に迷い込んでしまうのもホラーっぽくて面白かった。

  • 歩月るな さん

    時代感が本当に見事で、かなり読ませる作品になっていてぞくぞくする。2冊分を纏めてくれているのもありがたい所。ジュブナイルポルノの草分け、というか、ノベライゼーションの文化がアダルトアニメのノベライズにも源流を持っていると言うのも、妙ではあるが納得できるような気もするところである。物語に関して言えば、一作は本当に、同時代を描いた作品群にちょろっと紛れていても実に遜色のない雰囲気を誇っており、地に足の着いた隠棲感に酔いしれる。続・に至っては、幻想味の添加によって、更なる物悲しさが加わる。ちょっと涙腺に来る様。

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人物・団体紹介

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倉田悠子

1980年代半ばから90年代初頭にかけ、『くりいむレモン』シリーズのノベライズをはじめとする“美少女小説”を数多く執筆する。代表作である『黒猫館』『続 黒猫館』は、2020年に『黒猫館・続 黒猫館』(星海社FICTIONS)として復刊された。作品多数。長らく覆面作家として活躍してきたが、2014年、

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