Product Details
ISBN 10 : 4065408156
Content Description
まもなく「昭和100年」、あるいは「戦後80年」の節目の年がやってくる。戦後、世界は平和になったのだろうか。ロシアによるウクライナへの侵略戦争、ハマスに対するイスラエルの虐殺ともいうべき執拗な攻撃、中国と台湾の緊張などをみたときに、戦後の平和は束の間だったことに打ちのめされる。
そこで、再び、戦争の時代にならないように、何に注意しなければいけないのか。近代日本史の戦争の時代には、呪われたような「用語」が使われた。「非国民」「玉砕」「皇国」「隣組」「本土決戦」「国民は無色」「兵隊サンありがとう」などだ。
このほかにも、「アカ」「兵隊検査」「大本営発表」「配給」「聖旨」などもある。これらの用語はなぜ、出てきたのか、なぜ、流布されたのか。そこに巧妙な洗脳があったのである。本書において著者・保阪正康氏は、こうした呪われた「用語」を通じて、戦争の時代の狂気を暴き出す。このような語が今後の日本社会で主役に躍り出てはいけない。戦後80年、日本社会はこうした用語を社会の公認の語とすることはなかった。その誇りをこれからも守り続けなければならない――と。
-主な内容-
呪われた戦時用語から読み解く昭和史の暗黒
◆第1章 「非国民」という言葉が持った暴力性
◆第2章「玉砕」という言葉で責任回避した軍官僚
◆第3章 荒木貞夫が言い出した「皇国」
◆第4章 戦時歌謡になった「兵隊サンありがとう」
◆第5章「隣組」で進んだ天皇神格化
◆第6章「本土決戦」死体を見せて戦意を喪失させるのが狙い
◆第7章 東條英機が豪語した「国民は無色」
◆第8章 従軍した日本軍の兵士たちの証言
【著者紹介】
保阪正康 : 1939年北海道生まれ。近現代史研究家、ノンフィクション作家。同志社大学文学部卒。1972年『死なう団事件』(角川書店刊)で作家デビュー。2004年個人誌『昭和史講座』の刊行などにより、第52回菊池寛賞を受賞。2017年、『ナショナリズムの昭和』(幻戯書房刊)で第30回和辻哲郎文化賞を受賞。膨大な数の証言取材に基づいた近現代史の実証的研究において、高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Customer Reviews
Recommend Items
Feedback
Missing or incorrect information?
Product information of this page .
