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唐牛伝敗者の戦後漂流 小学館文庫

Shinichi Sano

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094065794
ISBN 10 : 4094065792
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

装甲車を乗り越えよ―。その男は国会前に群がった学生たちに吃哮すると、車の上から警官隊にダイブした。全学連委員長・唐牛健太郎。六〇年安保はこの男が火をつけた。しかし、500万人の若者を熱狂させた「政治の季節」は岸信介政権退陣とともに過ぎ去る。ともに闘った若者たちは社会に戻り、高度経済成長を享受した。唐牛健太郎だけはヨットスクール経営、居酒屋店主、漁師と職を変え、日本中を漂流した。彼はなぜ、“何者か”になることを拒否したのか。ノンフィクション作家・佐野眞一が北は紋別、南は沖縄まで足を運んだ決定版評伝。

目次 : 第1章 装甲車を乗り越えよ/ 第2章 革命前夜/ 第3章 闇に蠢く/ 第4章 逃避行/ 第5章 闘士たちのその後/ 第6章 与論・紋別・喜界島/ 第7章 名もなき死

【著者紹介】
佐野眞一 : ノンフィクション作家。1947年東京生まれ。1997年に『旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三』で大宅賞、2009年に『甘粕正彦 乱心の曠野』で講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • さすらいの雑魚

    知多市の人がインタビューされてる。憧れのヒーローの関係者が市内に!世間は狭い♪唐牛健太郎の評伝っても令和の御代では唐牛?ダレ?が基本。だけど知る人ぞ知る戦後最大の英雄さん。岸"妖怪"内閣を倒壊させた60年安保闘争を指導した栄光のブント全学連委員長。どんな人かと言うと"ホリエモンのペースで両津勘吉のように生きた石原裕次郎よりカッコいい人"がボクの理解。そんな陽性で虚実入乱れた英雄伝説の主の後半生の人知れぬ孤独と痛みを当代屈指のジャーナリストが執拗な取材で炙りだした単行本を追加取材増補した渾身の文庫版がこれ。

  • shonborism

    名前だけは知っていたが、これほどまでにスケールの大きな人物だったとは。しかし、背負わされた十字架は重かったんだろうな。他にもバラバラに知っていた人物が唐牛を中心に繋がっていくさまが凄かった。

  • Hiroki Abe

    60年安保闘争の立役者にしてカリスマ、唐牛健太郎のその後を紐解いていくノンフィクション小説。唐牛の人たらしは天性のもので様々な人を魅了し、虜にしていく。唐牛の魅力とはどこなんだろうなと考えてみると生に執着してないところではないのかと思い至る。命など使うときに使わなければ意味がない。何故かこの言葉が頭に浮かんだ。

  • 夏風邪

    母校の先輩として名前だけは知っていたが、自分にとってはもはや歴史のような存在。たとえ損な役回りになったとしても、己の美学を全うした人間の姿がそこにはあった。後代に生きる我々に響くのはイデオロギーではなく、生きることの矜持である。

  • hart

    思春期に入る頃だった。普及し始めたテレビが連日安保のニュースを報じていた。数年後、当時NHKの美人アナウンサーと評判の下重暁子がひとりの男にヨット上でインタビューをしている場面が放映された。男は「陸の上は騒がしいからな」とうそぶいていた。それが唐牛健太郎だった。唐牛は、卓抜したアジテーターぶりで "北大に唐牛あり" と言われた。1957年 北大教養部自治会委員長に選出され、日本共産党に入党。全学連第11回定期全国大会で中央執行委員に選出されるが、日本共産党が指導する安保闘争に見切りをつけ、⇒

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