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よみがえる戦略的思考 ウクライナ戦争後の世界情勢 朝日新書

Masaru Sato

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022951939
ISBN 10 : 4022951931
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2022
Japan

Content Description

戦争の危機はなぜ去らないのか?今こそ、価値観外交ではなく現実主義的外交が必要だ。国際関係は、「価値の体系」「利益の体系」「力の体系」が複雑に絡み合った動的体系である。ウクライナ戦争に対する日本の政策は、米国やG7と共同歩調をとり、メディアもロシアを厳しく断罪している。しかし、戦略的思考を欠いたために、戦前の日本では悲劇的事態が起きた。世界地図が塗り替えられる今、その愚を繰り返してはならず、「大国」としての行動が必要とされる。現下の危機を克服するために、戦略的思考を取り戻せ!

目次 : 第1章 国家間の関係を総合的に整理する―「価値の体系」「力の体系」「利益の体系」の三要素/ 第2章 「強いロシア」にかけた安倍外交―自国の利益のために何が最適か/ 第3章 歴史で見るウクライナ戦争―「ガリツィア」と「東ウクライナ」が表象するもの/ 第4章 コメディドラマ『国民の僕』を読み解く―潜在下にあるウクライナ自身の危機感/ 第5章 ロシアから見たアメリカ―政治討論番組「グレート・ゲーム」で何が語られているか/ 第6章 ウクライナと核兵器を考える―朝日新聞のインタビューから(聞き手=編集委員・副島英樹)

【著者紹介】
佐藤優 : 作家、元外務省主任分析官。1960年生まれ。同志社大学神学部卒業。同大学大学院神学研究科修了。85年、外務省入省。在ソ連・在ロシア日本大使館勤務。対ロシア外交などで活躍。同志社大学神学部客員教授。著書に『国家の罠』(毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞)、『十五の夏』(梅棹忠夫・山と探検文学賞)、『池田大作研究』『プーチンの野望』など多数。外交、政治、文学、歴史など幅広い分野で執筆活動を展開した功績により、2020年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • kawa

    単純なロシア悪役説に基づかない双方の事情や歴史、識者の見方を通じて今回の戦争を分析、解決策を模索する良書。「アメリカに『管理された戦争』」「(戦争を長引かせることでロシアを)弱体化させることが米国の戦略」「ウクライナが交渉の席について和平を結んでも、(ゼレンスキー)政権に求心力がないため、ウクライナ国内がもたない」等々。解決策が見えてこない状況に言葉もないのだが、「ロシアとアメリカの交渉で最終的に解決せざるを得ない」ことだけは確かなのだろう。

  • さきん

    価値の体系、利益の体系、力の体系で世界情勢を見ようという呼びかけ。大東亜共栄圏しかり、今回のウクライナ情勢しかり、価値の体系の見方にハマりすぎると、利益、力の体系を見落としてしまう。プーチンの侵攻および残虐行為自体、一線を越え、これ以上の行為をあらゆる手段をもって阻止すべきだが、一方で、EUやアメリカの血を流さない援助やウクライナのロシア語禁止や政治的腐敗に関しても注意してみる必要がある。ロシアは現にあらゆる犠牲をもっての戦争を維持しており、ウクライナも国力限界に到達している。日本は国力充実に努めるのみ。

  • amanon

    今回のロシアによるウクライナ侵攻は、必ずしもロシア=悪、ウクライナ=善という単純な図式ではないというのは、何となくわかっていたつもりだったが、ここまで複雑な背景やパワーバランスが働いていたことに驚き。それぞれの国に、表の顔と裏の顔があること、一見して、敵対関係にありながらも、その裏で互いに駆け引きがあったりと、決して明快な敵対関係をなしているのではないという事実に、日本人には計り知れないヨーロッパ諸国のタフさ強かさを垣間見た気がした。著者がいうようにシニシズムに陥ってはならないとは思うが、かなり難しい。

  • Hiroki Nishizumi

    政治、国際関係は冷徹な思考が必要だとは分かっているが、なかなか難しいものがある。本書の冒頭にある価値の体系、力の体系、利益の体系との三要素は考えさせられる。またウクライナの複雑な歴史も参考になった。

  • うだうだ

    ウクライナ戦争の報道が飽き気味となりつつある昨今だからこそ、この本を読む良い時期な気がして再読。「力の体系」「利益の体系」を無視して考える危険性を改めて考えた。「価値の体系」のみにとらわれないしたたかさ、それを自分も身につけたいなと思った。

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