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中国古代史研究の最前線 星海社新書

佐藤信弥

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065114384
ISBN 10 : 4065114381
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

われわれ日本人は、日頃から古代中国に親しんでいます。日本語のなかに溶け込んだ故事成語、読み継がれた古典、そして『封神演義』や『キングダム』等のフィクション…。これほど身近な時代でありながら、残念なことに研究の進展はほとんど紹介されず、教科書の記述も古いままです。中国大陸では、国土の開発とともに、金文・竹簡・帛書などの文字史料―すなわち「出土文献」が現在進行形で陸続と発見され、研究状況は劇的に変化しています。本書では、近代以降の研究史と最新の研究状況をもとに、ある面ではフィクションよりもダイナミックな中国古代史の実像を紹介していきます。中国古代史をもっと楽しむため、研究の最前線をのぞいてみましょう。

目次 : 序章/ 第1章 幻の王朝を求めて(殷墟の発見と甲骨学の発展/ 夏王朝の探究/ 古蜀王国としての三星堆)/ 第2章 西周王朝と青銅器(西周紀年の復原/ 非発掘器銘をどう扱うか/ 周は郁郁乎として文なるか?)/ 第3章 春秋史を「再開発」するには(『左伝』が頼りの春秋史研究/ 東遷は紀元前七七〇年か/ 盟誓の現場から/ 春秋諸侯のアイデンティティ)/ 第4章 統一帝国へ(陵墓と死生観の変化/ 竹簡インパクト/ 竹簡から何が見えるか)/ 終章

【著者紹介】
佐藤信弥 : 中国古代史研究者。1976年兵庫県生まれ。関西学院大学大学院文学研究科博士課程後期課程単位取得満期退学。博士(歴史学)。現在、立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所、大阪府立大学客員研究員。専門は中国殷周史。初の一般書『周―理想化された古代王朝』(中公新書、2016年)は、西周史として高い評価を得た(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • へくとぱすかる

    中国古代史の最新情報は実におもしろい。『論語』『尚書』の簡牘が出たとは! 出土文献(資料)によって、伝世文献を較正し、歴史をより正確なものにしていく、という方法について、「考古学的資料を文献の奴隷や脚注にしてしまうようなものだ」という批判があるとは知らなかった。出土資料がなくて較正できない部分は、とりあえず信頼しておく、というのも、実は真実に近づく道ではない。言われてみれば確かにその通り。

  • サケ太

    古代の中国とは一体なんなんだ!まったくなじみのない中国の古代史。面白い話が多く、最新の研究とそれがわかる過程が知れて楽しかった。古来より偽書が多く、本質を掴みにくいのはどこの国も一緒なのか。『我々は世に現れたものをまず受け入れるしかないのである。「どのように扱ってよいかわからない」のなら、わかるように努力をしなければならない』。この言葉はグッときた。今までも、そしてこれからも研究者たちの努力によって見えぬはずの過去が徐々に明らかとなっていったのを感じた。

  • 金監禾重

    最前線というが、研究史を大事にしている。興味深かったテーマは、発掘資料と伝世文献の関係と、盗掘品の取り扱い。特に後者、盗掘品を博物館等が高く購入すれば盗掘を促進するし、出土状況という情報が失われ、出土品そのものの信憑性も下がる。もっとも博物館等が買わなくても、民間コレクターや海外等に流れ散逸しかねない。一方で盗掘品の信憑性がわからないので資料として扱わない、という過激な意見もあるが、筆者の言う通りこれまでのすべての資料と同様、信憑性を検証して使っていくのが学問というものだろう。

  • ピオリーヌ

    中国古代史研究の入門書をというコンセプトで書かれ、人口に膾炙した甲骨文発見のエピソードによる導入は巧み。出土文献を伝世文献の奴隷や脚注としがちな「中国考古学の文献史学的指向」等、従来の中国の学会の状況を幾分批判的に捉えている。面白い!

  • Cinita

    先日読んだ「中国の思想」の解説に、「近年、竹簡が大量に出土して諸子百家の研究が大いに進んだ」とあったので、その辺りが知れたらと読み始めたのですが、ちょっとわたしには難解でした……。夏王朝〜前漢の研究史(どのように研究が進められてきたか)がメインになっていて、政府による国家称揚の一環として大規模発掘が進められた話や、来歴が保証されない盗掘品を資料として扱う難しさ、史料の裏付けとして出土品を用いる手法の落とし穴など、普段見ることのない歴史研究の裏側が知れて面白くはありました。/固有名詞は全箇所ルビ振ってくれ!

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