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少女だった私に起きた、電車のなかでのすべてについて

佐々木くみ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784781618210
ISBN 10 : 4781618219
Format
Books
Release Date
December/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

痴漢被害者の実体験を小説化。「冤罪」「被害者側の自己管理」ばかりが声高に論じられる社会で、本当におかしいのは誰か?私たちの日常に潜むグロテスクな事実から目を背けさせないために、被害者が語る物語。

【著者紹介】
佐々木くみ : 執筆家、イラストレーター。東京生まれの30代。フランス在住10年を超す。2017年10月に、エマニュエル・アルノーと共著で自らの体験をつづった『Tchikan(痴漢)』をフランスで出版。イラストも手掛けた

エマニュエル・アルノー : 小説家。1979年生まれ、パリ出身。2006年より児童文学、小説、エッセーをフランスにて出版(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • アキ

    フランスでは「TCHIKAN」というタイトルで2017年出版され、#Me Too運動もあり、かなり注目された。12歳時に山手線で痴漢に遭い続け、電車内で性器を触られることもあったという。母親からはそっけない態度を取られ、誰にも言えず、6年間耐え続けたというのが痛ましい。精神的に追い詰められ、電車に飛び込もうとした時に同じように痴漢に遭っていた友人に直前に声をかけられ思いとどまったというエピソードが切ない。それで日本では暮らしたくないとフランスに移住。やっぱ親には言えないし、親も想像できないような酷い手口。

  • ネギっ子gen

    日本で最も多い性犯罪とされる電車内痴漢の実態を、被害者側から赤裸々に綴った小説。なぜ小説という形態を採用したかについて、フランス人共著者は「はじめに」にて、<被害者の内面を描写することができ/人々の目には見えない事実、違った見方をして初めて見えてくる真実を描くことができる>と記述。戦略として成功していると評価する。体験を提供しイラストも手掛けた日本人共著者は「あとがき」で、この小説を書いた目的を以下のように書く。<被害に遭う可能性がある人と、その身近にいる人が、みんなそれぞれ知識を持っていてほしい>と。⇒

  • 万葉語り

    これを33歳になってやっと、しかもフランスで出版しているところに問題の根深さを感じた。歪んだ性衝動を吊り広告が煽るその下で、今も多くの犯罪被害者が声を上げられないでいる。女性の社会的地位が低いこの国を告発してくれた勇気を応援したいと思った。2020-052

  • 松本直哉

    これほど女性の自尊感情を削り取り、自殺寸前に追いつめて、この国から脱出したい気にさせる(実際に著者は脱出したのだが)痴漢は、本当なら軽犯罪どころか懲役刑に値するのではなかろうか。日本人の実体験をフランス人作家が聞き取り、それをフランス語の小説として上梓したものの日本語訳という迂遠な形のディスクールは、被害の細部をいっそうグロテスクに白日のもとに引きずり出す。これが当たり前の日常だという異常。日本の恥である。うちの娘も大学の対面授業が始まって電車通学するようになったが、無事を願わずにはいられない。

  • 痴漢というのは、スカートの上から身体をそっと撫でるものだとばかり思っていたが、そうではないことが本書を読めばわかる。子どもを持つ親なら、女の子も男の子も性被害に合う可能性があることを知っておかねばならない。未成年の、しかも、おとなしい子どもたちを狙った犯罪で、被害者の子どもたちが声を上げるのは勇気がいる。まず、大人が、性犯罪が起こる空間を作らないようにしなくては。また、もし仮にそういう嫌な出来事があったときに、子どもが相談しやすい関係づくり、心のケア、周りを巻き込んで対策を練ることが大切だと切実に思った。

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