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コミュニティを再考する 平凡社新書

伊豫谷登士翁

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582856897
ISBN 10 : 4582856896
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「コミュニティ」という言葉が急速に使われはじめている。しかし、私たちがコミュニティに期待する「つながり」や「絆」、「相互扶助」は、様々な社会的・政治的文脈にさらされ、手放しで喜べるものではなくなっている…。コミュニティの現在を問うことで、ポスト成長社会の課題を浮き彫りにする。政治哲学、経済学、社会学の分野からコミュニティ研究の新たな地平を切り開く!

目次 : 第1章 政治哲学 コミュニティ再生の両義性―その政治的文脈(コミュニティへの関心の背景/ コミュニティにはどんな意味が含まれているか/ 統治の再編とコミュニティ/ コミュニティ再生をめぐる諸課題/ コミュニティ再生のポテンシャル/ 二つのコミュニティの間)/ 第2章 グローバリゼーション・経済 豊かさを共有できた時代の終焉(「共同体」の復権?/ 「ローカル」のグローバル化/ いま格差/貧困の何が問題か/ セーフティ・ネットは可能か)/ 第3章 社会学 ポスト3・11の地層から―いまコミュニティを問うことの意味「コミュニティ・インフレーション」化する社会(災害ユートピアとショック・ドクトリンの間で/ コミュニティ期待論/願望論とリベラル・ナショナリズム/ コミュニティにおける「地域性」と「連帯性」/ 創発的はコミュニティの可能性/ 3.11後の「生活の協同」に向けて)/ 鼎談 コミュニティ研究の射程と、現代への問いかけ(近代の捉え直し。コミュニティ論が浮上するわけ/ ナショナリズムとコミュニティの相互関係/ ナオリベラリズムとグローバリズムの影響/ コミュニティは日本でどう論議されてきたか/ コミュニティに資源を呼びこむことは?/ 地域運動の争点とは。それぞれのコミュニティの担い手/ 「あっったけど、なかった」論)

【著者紹介】
伊豫谷登士翁 : 1947年京都府生まれ。一橋大学名誉教授。専門はグローバリゼーション研究、移民研究

齋藤純一 : 1958年福島県生まれ。早稲田大学政治経済学術院教授。専門は政治理論

吉原直樹 : 1948年徳島県生まれ。大妻女子大学社会情報学部教授。東北大学名誉教授。専門は、都市社会学、地域社会学、アジア社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • きいち

    政治哲学、グローバル経済、地域社会学とフィールドの異なる三人の論文+鼎談。自分もすっかりなじんでた「コミュニティ=善」というのが、知らないうちに望まぬ場所にはまり込む恐れのある危うい思い込みだと気づかせてくれる。◇国家と個人の間ならどんな意味でもぶち込まれているのがコミュニティという言葉。だから、対話や考えの際には、どんなベースで理屈を作っているのか確かめ確かめ進まないと空回ってしまうのだなあ。◇「依存関係にあっても自律的であることはできる」(齋藤)など、意外に三人ともポジティブな言葉の多い良い本だった。

  • tolucky1962

    震災後注目のコミュニティを社会学的に解説。背景に市場と国家への不信があるという。承認を求める場はネットの発展で地域から意識共同体へと移り、価値観より問題状況の共有の場なりつつある。従来手法のままで問題を脱しようとする姿勢や閉鎖性と一枚岩になれない弱点もある。グローバル資本が海外進出や租税回避など地域の縛りを逃れるなか、市民の逃避は困難である。グローバル〜ナショナル〜コミュニティのなかで、自己統治の推進は一方で行政コストの削減に使われるのに、コミュニティを国意識の再統合に直結させる動きもある点に警鐘をならす

  • ぺぷち

    グローバリゼーションによる国民国家、福祉国家の限界から展開されたネオリベラリズムを背景に市場と国家に不信を抱かざるを得なくなった人々が、国家の生活保障に代わるものコミュニティに求め始めていることを問題の端緒としている。政治哲学・経済学・社会学それぞれから見た分析を展開している。コミュニティの再生をする必要があるという点では同意できるが、そのヴィジョンにおいて吉原氏が何が言いたいのか分かりにくいのと非現実的で若干個人的な政治信条が色々邪魔しているように思える。

  • Hisashi Tokunaga

    市民ボランティアセミナーで聴講した吉原直樹教授の論が掲載されていたので読んだ。「あるのになかった」が町内会、自治会だった東日本大震災の意味は筆者のみならず、我々にも難問を投げかける。例えば防災訓練を実施した当事者は町内会だったのだけど、震災時あるいは災後、その町内会は消滅し、行政により再構築されたが・・・・・・・。セミナーで吉原氏が「町内会でなく、町内をよく見てみましょう」との一言が少し腑に落ちた感じである。私自身のキーワードは「イトヘン」(絆、縁、結、・・・・・)と「ム」(公、私、仏・・・・)の深化。

  • jupiter68

    非常に重要なトピックである。新書で読みやすく書かれている。毎日、これからの日本はどうなってしまうのかということを心配しているが、やはりこのような本を読みながら、こつこつと改善を考えていくことがいいのではないだろうか。

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