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父・伊藤律 ある家族の「戦後」

伊藤淳

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062201858
ISBN 10 : 4062201852
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
伊藤淳 ,  

Content Description

1980年9月。その男は北京から帰ってきた。狼狽する野坂参三と幹部たち。党籍を離れず夫を信じつづけた妻と、おぼろな父の記憶を抱えて入党した息子は事態にどう処したか。また、その後、九年の歳月を生きた男と家族との日々、不自由な眼に映じ、心中に去来したものとはなんだったのか…。30年の空白を乗り越えふたたび結びついた家族の雪冤の記録。

目次 : 第1部 父の帰還(二十七年の空白の後で/ 帰国後の九年間)/ 第2部 母と息子(命がけで生きた母/ 伊藤律の息子として)

【著者紹介】
伊藤淳 : 1946年、東京都生まれ。伊藤律の次男。中央大学文学部卒業。全日本民主医療機関連合会(民医連)事務局次長、同共済会専務理事を経て、現在、勤医会東葛看護専門学校非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • BLACK無糖好き

    予想通り、貪るように読んでしまった。伊藤律の次男が綴った伊藤家の戦後。著者は低学年の児童の頃から、刑事の尾行を直観的に察知する能力が備わったそうだ。伊藤律からの手紙が、家族の元へ届いた事を知らされた後の野坂参三の慌てぶり。伊藤律の葬儀の際、棺に赤旗を掛ける、剥がす、の応酬。重信房子からレバノンのケシの花の押花が届けられた等、家族だからこそ語れる大変興味深いエピソードが満載。しかし何と言っても、困難な状況の中、命がけで生きた著者の母であり伊藤律の妻である伊藤キミの存在が最も際立っていた。

  • sasha

    「生きているユダ」「革命を売る男」のレッテルを貼られた伊藤律の次男による、律帰国を柱にして日本共産党の対応、父不在期間の家族史、帰国後の律の様子や死後の名誉回復を綴っている。日本共産党の対応の酷さにあんぐりなんだが、当時の執行部にとっては律生存・帰国の報は相当に都合が悪かったのだろう。著者の母であり律の妻・キミさんの芯の強さに心揺さぶられる。律への思いもあったのだろうが、母キミさんへの感謝の思いも込められた書だと感じた。

  • yomihajime

    かつては「徳球」の右腕と呼ばれ、その後は「日本のユダ」と批判された伊藤律。朝日の架空会見記事でも知られる。そのご子息による伊藤の名誉回復の著。北京以降の伊藤とその家族の戦後史の貴重な記録にもなる。共産党員の子は共産党員、そして関連の組織の中で代々働く。家族主義的な一つの企業だな、共産党はとの感慨も。現執行部はどのような見解を持ってるのだろうか。こういうときにだけは教条主義的なかつての対応をするのだろうか、それとも「やわらか頭」の対応をするんだろうか?後者を期待したい。

  • Takamitsu Tsubo

    大先輩が読んでみて欲しいと貸してくれた。興味深すぎる内容だったので一気に読む。 著者は伊藤律の息子さん。 これまで読み、聞きしていた伊藤律のイメージが一気に崩れた。

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