月まで三キロ 新潮文庫

伊与原新

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101207629
ISBN 10 : 4101207623
フォーマット
出版社
発行年月
2021年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
368p;16

内容詳細

「この先にね、月に一番近い場所があるんですよ」。死に場所を探す男とタクシー運転手の、一夜のドラマを描く表題作。食事会の別れ際、「クリスマスまで持っていて」と渡された黒い傘。不意の出来事に、閉じた心が揺れる「星六花」。真面目な主婦が、一眼レフを手に家出した理由とは(「山を刻む」)等、ままならない人生を、月や雪が温かく照らしだす感涙の傑作六編。新田次郎文学賞他受賞。

【著者紹介】
伊与原新 : 1972(昭和47)年、大阪生れ。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻。博士課程修了後、大学勤務を経て、2010(平成22)年、『お台場アイランドベイビー』で横溝正史ミステリ大賞を受賞。2019年『月まで三キロ』で新田次郎文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • mae.dat さん

    科学が解き明かし重ねて来た現象や知識と、人の活動や心理、観念の様なものとの融合。融合というか、対比でしょうかね。これが見事に作品の特色となっていますね。これは、新潮社の担当さんの助言が契機になっていたとか。担当さんナイスです。人生に行き詰まり気味の人達が、新しい人と触れ合う事で新たな側面に気付かされてって言う引き。皆んなその後に幸あって欲しいけど、どうなったのかなぁ。少し心配な人も居るけどな。ゾワゾワする。『天王寺ハイエイタス』の哲おっちゃんみたいな人が近くに居たら困るけど、格好良いね。いや、そうかなぁ。

  • こーた さん

    科学者の描写はもとより、彼らに対する世間一般の目線まで含めよく描かれている。いずれもミステリ仕立てだが、科学をトリックとして用いるのではなく、科学そのものの内包する奇妙なおもしろさが、小説のそれと見事に重なる。小川洋子『博士の愛した数式』の地球惑星科学版、とでも云えば少しはその魅力が伝わるだろうか。学術論文のように無駄なく練られた構成は、飽きさせずにぐいぐい読ませる。いずれ劣らぬ良作ばかりで甲乙つけ難いが、ひとつ挙げるとすれば「エイリアンの食堂」。あさの中央線で読みながらおいおい泣いた。

  • ykmmr (^_^) さん

    名前も存じなかった作者。こちらで感想等を聞いて興味を持った。まずは…一作目から号泣してしまった。本当にたまたまそのタクシーに乗っただけなのに、運転手共々運命の出会い。タクシーの運ちゃんとのやりとりって、何気に楽しみでもあるけど、こんな出会いで、人生を変える。実は、いつも側にいる人たちより、普段あまり会わない人や知らない人の方が話せる事があるもんね。作品の長さも比例していて、現代版『高瀬舟』ですね。そして、文系と理系の融合は、『博士の愛した数式』とまた同じ。天文学が苦手な私にはまた勉強になるし、

  • 五右衛門 さん

    読了。初めての作家さんでした。凄い人気で。解りました。人気の秘密が。いきなり表題作。少し重めの話かな?となりながらも気が付けばずっと月明かりに照らされながら物語が進んでおり、最後も月夜の中でした。短編集でしたが各章で科学要素が入っており何度もへえ〜となりました。蘊蓄臭さがまるでなかったので読み易すかった。またまた追いかける作家さんが増えました。次巻も楽しみです。

  • のり さん

    6話からなる短編集+特別編。理系の作家さんならではの極上の数々。派手さは全くないが、年代が異なる人達の胸の内がヒシヒシと伝わってくる。人生はままならない。懸命に模索しながら前を向こうとしている。思いがけない出会い。繋がりが後押ししてくれる事もある。それが面白いから人生なのだ。「エイリアンの食堂」と「山を刻む」が特に好み。

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