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異世界と転生の江戸 平田篤胤と松浦静山

今井秀和

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784768479773
ISBN 10 : 4768479774
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

江戸後期の文政年間、天狗にさらわれて異世界を見てきたという少年や、自分は他人の生まれ変わりだという少年があいついで現れ、江戸の知識人たちの注目を浴びた。本書は、在野研究者・平田篤胤と隠居大名・松浦静山、その二人をとりまく江戸知識人のネットワークに着目し、彼らの怪異への関心の文脈を明らかにした。妖怪が娯楽として楽しまれると同時に、天狗や河童が跳梁し狐や狸が人を化かすと信じられてもいた時代、複雑な怪異観に迫る。

目次 : 第1章 「仙境」とは何か―江戸の「異世界」調査録/ 第2章 『仙境異聞』と和漢の文献知識―寅吉の語りを構成するもの/ 第3章 『仙境異聞』と仏教―寅吉の出家を軸に/ 第4章 『勝五郎再生記聞』と日本人の転生観/ 第5章 流転する語りと聞き取り―『勝五郎再生記聞』における「聞き書き」/ 第6章 「口寄せ」と勝五郎の前世語り―憑依と転生の分水嶺/ 第7章 「幽冥の談」を言う者―松浦静山の“怪異”への態度/ 第8章 松浦静山の怪異観/ 第9章 松浦静山と平田篤胤―その差異と接点/ 終章 異世界と転生の江戸

【著者紹介】
今井秀和 : 1979年、東京都生まれ。大東文化大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専攻は日本近世文学、民俗学、比較文化論。国際日本文化研究センター機関研究員などを経て、大東文化大学非常勤講師、蓮花寺佛教研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 志村真幸

     平田篤胤と松浦静山の関係を整理することで、江戸期のひとびとのもっていた怪異との距離感を再考しようとしたものだ。  怪異を信じるか/否定するかという二項対立ではなく、政治的な立場や人間関係といった面まで踏みこんで理解しなければならないという主張は、きわめて説得的。終章の「異世界と転生の江戸」はこういったテーマに関心のあるひとなら必読だろう。  ただ、それ以外の章はものたりない。ちゃんと論証できているか、やや疑問に感じた。

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