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ISBN 10 : 4768479774
Content Description
江戸後期の文政年間、天狗にさらわれて異世界を見てきたという少年や、自分は他人の生まれ変わりだという少年があいついで現れ、江戸の知識人たちの注目を浴びた。本書は、在野研究者・平田篤胤と隠居大名・松浦静山、その二人をとりまく江戸知識人のネットワークに着目し、彼らの怪異への関心の文脈を明らかにした。妖怪が娯楽として楽しまれると同時に、天狗や河童が跳梁し狐や狸が人を化かすと信じられてもいた時代、複雑な怪異観に迫る。
目次 : 第1章 「仙境」とは何か―江戸の「異世界」調査録/ 第2章 『仙境異聞』と和漢の文献知識―寅吉の語りを構成するもの/ 第3章 『仙境異聞』と仏教―寅吉の出家を軸に/ 第4章 『勝五郎再生記聞』と日本人の転生観/ 第5章 流転する語りと聞き取り―『勝五郎再生記聞』における「聞き書き」/ 第6章 「口寄せ」と勝五郎の前世語り―憑依と転生の分水嶺/ 第7章 「幽冥の談」を言う者―松浦静山の“怪異”への態度/ 第8章 松浦静山の怪異観/ 第9章 松浦静山と平田篤胤―その差異と接点/ 終章 異世界と転生の江戸
【著者紹介】
今井秀和 : 1979年、東京都生まれ。大東文化大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専攻は日本近世文学、民俗学、比較文化論。国際日本文化研究センター機関研究員などを経て、大東文化大学非常勤講師、蓮花寺佛教研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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