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ISBN 10 : 4585270485
Content Description
明治20年代から大正初期にかけて、繊細・稠密な線による独特な表現で一世を風靡した複製技術、木口木版。報道や出版・広告の発展に伴う“世界”のひろがりのなか、写真と見紛うほどのそのリアルな描写は、近代的なヴィジュアルイメージを伝えるものとして驚きをもって受け入れられ、雑誌や新聞附録、教科書、チラシや商品パッケージなど、様々なメディアを席巻した。木口木版の日本への導入と展開に大きな役割を果たした合田清、そして彼の興した生巧館の営みを伝える諸資料から、これまで詳らかに知られることのなかった近代日本の視覚文化の一画期を描き出す。
目次 : 第1部 印刷史のなかの木口木版(明治期印刷における「木口木版」の位置/ 銅版・石版から活版印刷へ/ 合田清の仕事)/ 第2部 生巧館の活動と展開(生巧館の活動と木口木版の受容―国文学研究資料館所蔵品を中心に/ 生巧館の成立とその発展―幕臣ネットワークと学校教科書/ 少年雑誌のなかの生巧館製木口木版の変遷 ほか)/ 第3部 ヴィジュアルコミュニケーションと木口木版(明治中期の災害報道画像を考える―磐梯山爆発と濃尾震災を中心に/ 世界のニュースと木口木版―博文館雑誌『太陽』を中心に/ 木口木版による“近代の戦争”の図解―日清戦争を中心に)
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