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陰摩羅鬼の瑕

Natsuhiko Kyogoku

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062754996
ISBN 10 : 4062754991
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2006
Japan

Content Description

「おお!そこに人殺しが居る!」探偵・榎木津礼一郎は、その場に歩み入るなりそう叫んだ―。嫁いだ花嫁の命を次々と奪っていく、白樺湖畔に聳える洋館「鳥の城」。その主「伯爵」こと、由良昂允とはいかなる人物か?一方、京極堂も、呪われた由良家のことを、元刑事・伊庭から耳にする。シリーズ第八弾。

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

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前作で広がった物語には触れられず、やや拍...

投稿日:2021/04/25 (日)

前作で広がった物語には触れられず、やや拍子抜け。物語も閉鎖的な環境で進行し、珍しく物語の真相も分かりやすい。(そのためか主人公以外が謎の解説を行なっている。)

forest さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mapion

    犯人が誰かは明らか、なぜそうなったのかが延々と語られる。現場は鳥の剥製だらけの元伯爵由良が住む「鳥の城」。新妻が殺害されるが半ばを過ぎ暫くしてから。それまでは伯爵由良と鬱気質の関口、話の都合上今回は目が見えなくなっていつものアレだけが見える超絶探偵榎木津、過去の事件に関わった元刑事伊庭と繊細でがさつな木場修そしてほか脇役たちが、いくつもの長めの場面を作り準備を整える。会話と地の文、蘊蓄はいつもの調子で、それだけで十分楽しめるのがこのシリーズ。もちろん最後を締めるのは拝み屋京極堂。きれいに納まっています。

  • nobby

    冒頭から彼は問う「貴方にとって生きて居ることの意味は?」数百羽もの鳥の剥製で溢れた“鳥の城”で次々と死にゆく花嫁達、そこに君臨する黒い鶴は鳥の女王か陰摩羅鬼か…前作でシリーズ整理したかの様に今作はシンプル展開で読みやすい。それでも「不思議なことなど何ひとつ起こっていない」事件が繰り返す様には翻弄される。今回の語りは儒学の見地、生と死を魂魄を例に語り、また存在の有無や家族から孝を語る。その荒唐無稽ともいえる真相に、嘲笑さえ吹き飛ばす驚愕に圧倒されながら、悪意なき解釈の相違による瑕(きず)がたまらなく切ない…

  • ちょろこ

    せつない一冊。今作は前作が派手派手超長編だっただけに、地味目というかスタートから盛り上がりには欠けた。でも湖畔に佇む洋館「鳥の城」を舞台に婚礼の晩、死す花嫁の謎を解く展開は雰囲気から好み。関口さんと大御所作家とのシーンは書楼弔堂っぽくて好き。榎木津さんは叫んでばかりながらもやっぱり癒し。5人目の花嫁の死は阻止できるのか…犯人は薄々わかってしまうけれど、京極堂の憑物落としが一気にしんみり、せつなさを運ぶ。取り巻く世界、普通か否かのその違いの要因に胸打たれ、ミステリとしてはシンプルながらも忘れられない巻。

  • 優希

    ミステリーとしてはフェアではないのですが、そこがこの物語の意図とも言えるでしょう。湖のほとりに佇む洋館「鳥の城」で起きる殺人事件。犯行が可能なのは由良伯爵ただ一人。その可能性が否定された中で犯人を見つけていくという常識を超えた物語の展開に引き込まれます。伯爵が犯行不可能であれば、一体誰が犯行に及んだのか。伯爵の真実とは。全てが明らかになったとき、物哀しさが刺さりました。呪われた由良家の静かさが印象的です。秋彦さんの付き物落としで物語の瑕に抉られる感覚が何とも言えない心持ちにさせますね。

  • とも

    静かでゆっくりと楽しむことができた。 お盆の時期だっので、 私のまわりにある葬式、火葬、墓、仏壇、位牌。死ぬこと、生きることについて考えさせられた。

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