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今昔百鬼拾遺 天狗 新潮文庫

Natsuhiko Kyogoku

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101353531
ISBN 10 : 4101353530
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2019
Japan

Content Description

昭和二十九年八月、是枝美智栄は高尾山中で消息を絶った。約二箇月後、群馬県迦葉山で女性の遺体が発見される。遺体は何故か美智栄の衣服をまとっていた。この謎に旧弊な家に苦しめられてきた天津敏子の悲恋が重なり合い―。『稀譚月報』記者・中禅寺敦子が、篠村美弥子、呉美由紀とともに女性たちの失踪と死の連鎖に挑む。天狗、自らの傲慢を省みぬ者よ。憤怒と哀切が交錯するミステリ。

【著者紹介】
京極夏彦 : 1963(昭和38)年、北海道生れ。小説家、意匠家。’94(平成6)年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。小説界に衝撃を与える。’96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞を受賞。二作を含む「百鬼夜行」シリーズで広範な読者を得る。’97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、’04年『後巷説百物語』で直木賞、’11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞を受賞。’16年、遠野文化賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    京極 夏彦は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。『河童』に続いて、3社横断3カ月連続刊行第3弾のテーマは、天狗でした。あまり天狗は関係ないなぁと思いつつ、一気読みでした。天狗の正体は、迫害を受け山に隠棲したキリシタンの欧羅巴人でしょうか?図書館の予約の関係で最後にシリーズ第一弾の『鬼』を読みます。

  • さくりや

    笑いたいときに笑えて、悲しみたいときに悲しめて、ムカつきたいときにムカつけて、キメるところはキメてくれる。こういう作品に出会えるのが嬉しい。宗右衛門とやりとりする敦子さん、お兄さんそっくりじゃないの笑。LGBT問題についてかなり突っ込んでいる本作だが、私の中でもやもやしていたものが文章化されていてなんとなくすっきり。ストーリーは全くすっきりしなかったが。天津家の男共の台詞は目が拒否するレベル美弥子・美由紀の清廉な啖呵と青木君の清涼感で救われたが、本当にあそこまでガチガチの偏見ってあるものかねえ。

  • bunmei

    魑魅魍魎のおどろおどろしい世界観を漂わせる京極作品。舞台は50年ほど前の昭和の時代。やや言い回しや登場人物の相関関係を理解するのに難解な部分も…。高尾山に登山に行ったきり天狗の神隠しの如く、行方不明になっている友人を案じ、女子大生の美由紀と共に調査を始める美弥子。そこに、別の場所で友人の服を着た腐乱死体が発見される中、高尾山での落とし穴、別の首吊り死体、白装束等が見つかり事件が迷走していきます。当時はまだ容認されていなかった同性愛によって、歪んだ親子愛や傲慢さを生み出し、真相に迫るキーとなっていきます。

  • nobby

    「高慢だとお思いになったでしょう」という自虐から、傲慢・驕慢など難解に自他を評しながら最後また「高慢な仰りようですわねー」と叱責で終わる今回は天狗。山の神様と云われながらも人に重ねて形容するならクズとかバカとか…思えば「迚(とて)も恐(こわ)い」鬼や「何て品のない…」河童あっての天狗談義だが、大半がそこに割かれるのに少々疲れた(笑)首吊りに入れ替わりに陥穽(おとしあな)にと全く噛み合わない顛末の辿り着く偏見や侮辱には憤怒極まりない!「いい加減にしてくださいッ」最後に轟く偉くもない少女の叫びにようやく安堵…

  • Richard Thornburg

    感想:★★★★★  百鬼夜行シリーズのスピンオフ。  今回も中禅寺敦子&呉美由紀で事件を解決していくのですが、光っていた・・・というか存在感デカすぎの「篠村美弥子」嬢があまりにも強烈です(笑)  美弥子サンのお嬢様キャラもすごいんだけども、ツボを心得た言葉のタイミングはホントに絶妙です。  しかものっけから呉美由紀&篠村美弥子が遭難してるところから始まるとは、インパクトがデカいです。  事件的な気づきは呉美由紀&篠村美弥子で、事件の真相解明&調査は中禅寺敦子。 

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