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ファンタジーを読む 「指輪物語」、「ハリーポッター」、そしてネオ・ファンタジーへ

井辻朱美

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784791771646
ISBN 10 : 4791771648
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ファンタジーはどこへゆくのか?トールキンの『指輪物語』から始まったモダン・ファンタジーの歴史。「ここ」とは違う場所へのあこがれを一身にひきうけてきたファンタジーは、いまどうなっているのだろう?トールキン、エンデ、ル=グウィン、ローリング、荻原規子、小野不由美、そして…第一人者によるファンタジー案内。

目次 : 1 ファンタジーからネオ・ファンタジーへ(対・現実から脱・現実へ―ネオ・ファンタジーの流れ/ 二重性の文学としてのファンタジー―『ナルニア』から『指輪物語』そして映像の時代へ/ ファンタジーとはなにか―遠近法の文学)/ 2 海外篇―層をなす構造の力学(ミヒャエル・エンデ 「虚構の可視化」へ舵を切った児童文学ファンタジー―絵にならないものは書かない/ アーシュラ・K.ル=グウィン 元型とミセス・ブラウン―あるいはアニメ映画というファンタジー/ J・K・ローリング 「モノ」語りの宇宙―そしてハグリッドはどこにいるのか?)/ 3 国内篇―気配と語りの醸成する気圏(荻原規子 気配と密度のファンタジー―うしろの正面だあれ/ 小野不由美 少女と怪異と一人称―多重視点の語りが照らしだすもの/ 現代短歌そして穂村弘 マルシェとしての『かばん』から―遊びをせんとや、多言語文化と多声のカーニヴァル、そして穂村弘)/ 4 いま、ここのファンタジー(「つくも神」―妖精・妖怪が環境知能として復活する/ 映画ならではの“現実創出”の試み―映画『BFJ』はダールの語り口を超えて/ 開花するファンタジー/ “型”の挑戦 そして芝居の“内”と“外”―時は元禄、江戸の御代、未確認飛行物体ゆーえふおー(義太夫詞章))

【著者紹介】
井辻朱美 : 1955年生まれ。歌人・作家・翻訳家。東京大学理学部生物学科卒・同大学院総合文化系研究科比較文学比較文化専攻修了。現在、白百合女子大学人間総合学部児童文化学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • frosty

    ファンタジーが好きだと言っていながら、では「ファンタジー」とは何か? と問われたときに自分が答えを持っていないことに気づき、ファンタジーに関して語られている本書を手に取った。けれど確かに、この本の著者が言うように、近年ではファンタジーと現実が地続きになってしまっているというか、何と言うか、テクノロジーの発展によって、かつて個々人の中にしか存在していなかった世界が、あたかも存在するかのような、そんな身近なもの、夢想することしかできない現実とは隔絶された世界ではないものになっている。。。

  • スプリント

    取り上げている作品を読んでいない方は共感も反感もしないでしょうね。名作なので一通り読んでから本書を読むことをおすすめします。

  • belle

    私にとってファンタジーを読む楽しみは何だろうか。本書を読みながら考えたり、再確認したりした。ハリー・ポッターは未読だし、映像化作品に馴染めない私は前世紀までの読者である。はじめに著者が述べているように〜「夢幻感」「この世ならぬ届き得ぬ世界」への憧れと隔絶感〜を感じる世界に、読む喜びを見出していた。歌人でもある著者は現代短歌についても語る。そして歌舞伎にも言及。守備範囲はとても広い。いまのファンタジーを知らない私には、刺激的な一冊だった。さらなる著者の考察に期待わくわくである。

  • 私的読書メモ3328

    まあ、確かに書名の主語は作者だとすれば、その通りかもしれませんが……おいおい、という本でした。唐突に著者の得手である短歌の話になったり、趣味なのであろう歌舞伎の話になったり。例に挙げられる本も一定の類似性からして単に作者の好みかと推測されます。自分が好きなものだけ摂取して、そこがすべてかのように全体を語る視野狭窄ぶり、不勉強ぶり、低レベルな内輪感の強さに辟易しました。

  • にたいも

    様々な媒体に書いたエッセイを一つにまとめた一冊。「ファンタジーとは何か」(初出『文学』2006年7−8号岩波書店)は、様々になされてきたファンタジーの定義をまとめていて、はるか昔に勉強したきりの私には役にたった。トールキンが指輪物語を書いた当時ファンタジーというジャンル名がなかったとか、それらの先人のおかげで現代の異世界ファンタジーは〈このような世界が本当にあるのかどうかありえないものを書くことの意義は何かということに拘泥しないですむ〉のだとか。なるほど、エンデは先人側の位置づけなのか。

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