トリックスター群像 中国古典小説の世界 潮文庫

井波律子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784267024016
ISBN 10 : 4267024014
フォーマット
出版社
発行年月
2023年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
320p;16

内容詳細

道化師、悪戯者、詐欺師、暴力の化身、色欲魔、純粋少女―。これらのトリックスターが、中国五大長篇小説(『三国志演義』『西遊記』『水滸伝』『金瓶梅』『紅楼夢』)の物語世界において、どのような役割を果たしてきたのか。まったく新しい視点で中国古典小説の奥深さや共通する特性や連続性が見事にひもとかれていく。第10回「桑原武夫学芸賞」受賞作品。

目次 : 序章/ 第1章 武―『三国志演義』/ 第2章 幻―『西遊記』/ 第3章 〓―『水滸伝』/ 第4章 淫―『金瓶梅』/ 第5章 情―『紅楼夢』/ 終章

【著者紹介】
井波律子著 : 中国文学者。1944年‐2020年。富山県生まれ。京都大学文学部卒業後、同大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター名誉教授。2007年『トリックスター群像 中国古典小説の世界』で、第10回桑原武夫学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    中国古典のご専門の井波先生による中国語大小説の解説書といったらいいのでしょう。五大白話長編小説をそれぞれの特徴を一字に凝縮し、「武」(三国志演義)、「幻」(西遊記)、「侠」(水滸伝)、「淫」(金瓶梅)、「情」(紅楼夢)をそれぞれの章の題名としています。これらの小説の中の主人公あるいはトリックスターという観点から面白く説明されています。今までに西遊記は中野美代子さんの訳で完読していますが、三国志、水滸伝は日本人が書き直したものを読んでいます。金瓶梅と紅楼夢は私の苦手分野のようです。

  • しゅー さん

    ★★あの長大な中国五大小説を要約しただけでも相当な労作だと思う。『紅楼夢』や『金瓶梅』は未読なので参考になる。物語が語りつがれるうちにトリックスターのポジションが「張飛→曹操」だったり「三蔵→猪八戒」だったりと移行する話は興味深かった。どうりで三蔵法師って高僧のクセに空腹に耐えられなかったり、八戒をヒイキにしてたな。また宋江と李逵は二人で一体のキャラというのも、彼らの最期を思い浮かべると納得感がある。無い物ねだりなのは分かるけど、もう少し欧米との違いや日本のフィクションに与えた影響とかが読めると良かった。

  • 安乃城 さん

    中国古典小説において、物語を攪乱するトリックスターがどれぐらい重大な部分を担っているかを論じた本。 作品のあらすじも解説してくれているので、作品そのものを読んだことがない自分でも面白く読めた。

  • 黒い森会長 さん

    原本2007年1月刊。中国神話、五大白話長編小説「三国志演義」「西遊記」「水滸伝」「金瓶梅」「紅楼夢」とトリックスターという登場人物のポイントで分析解説したもの。このあと、著者により、岩波新書「中国の五大小説(上)(下)」2009年が出る。

  • 聖龍 さん

    中国の五大白話(口語)長編小説である『三国志演義』『西遊記』『水滸伝』『金瓶梅』そして『紅楼夢』に挑戦する前に、これらの物語の梗概を把握するために読んだ。本著作は、神話学や文化人類学で使用されるトリックスターという概念でもって、これら五大小説の内容、関連性を検討したもの。著者の狙いが成功しているかどうかは自分には判断する資格がないが、粗筋を掴むためには大いに参考になった。各小説の検討に一つの章が割り当てられており、それぞれの内容を一字で要約した副題が付けられている。順番に、武、幻、俠、淫、情。カッコいい!

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