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ドストエフスキイと日本文化 漱石・春樹、そして伊坂幸太郎まで

井桁貞義

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784905706588
ISBN 10 : 4905706580
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2011
Japan

Content Description

日本の作家たちは、なぜドストエフスキイに惹かれるのか。本国ロシアをはじめ国際的に評価されるドストエフスキイ研究者が、漱石、黒澤明、村上春樹などを軸に、世界でも稀有とされるこの問いに挑む。

【著者紹介】
井桁貞義 : 1948年、神奈川県生まれ。早稲田大学文学部ロシア文学科、同大学院博士課程修了。早稲田大学文学学術院教授。日本ロシア文学会元会長。専門はロシア文学、比較文学、異文化コミュニケーション論。NHKテレビ「ロシア語会話」、NHKラジオ「ロシア語講座」の講師を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    ロシア文学、比較文化学者によるもの。自分では知識がないので作者の受け売りになるが、漱石が影響を受けたものと思われる以後は、日本文化への明らかな影響は戦後に現れる。「戦争と敗戦という個人と民族の絶望的な体験あるいは罪の意識を文学の世界に捉え込み表現しようとするのに、彼の小説が呼び出された」戦後すぐの文学作品は余り読んでいないが、第三章ではその影響が語られる。そこで自らの体験をもとに最も昇華させたのは太宰ではないか(私見)。その後の村上春樹、伊坂幸太郎へ与えたと思われる影響への観察は興味深い。

  • tuppo

    この詩学をポリフォニーという音楽用語で説明したバフチンは言う。「時代そのものがポリフォニー小説を可能にしたのである。ドフトエフスキー個人も自らの時代の矛盾を孕んだ多次元世界に主観的に関与していた。ドフトエフスキーの芸術的ヴィジョンの基本カテゴリーは生成ではなく共存と相互作用だった」

  • 田中峰和

    レ・ミゼラブル、罪と罰、破戒の順で発表された3作。ドストエフスキイ自身、19歳年長のユゴーに軍配をあげていたようだが、さらに島崎藤村にも影響を与えていたとは意外な意見だ。破戒では、ラスコーリニコフが瀬川丑松となり、プロットの同一性がみられる。プロットの分析として、追う/追われる、隠す/告白する、罪/復活という3つの対概念が構成される。黒澤監督の映画「白痴」は独自の場面を加えることで国際的にも高い評価を得ている。村上春樹も「海辺のカフカ」で父との対決を描くことで、「カラマーゾフの兄弟」に一歩近づいたようだ。

  • ちぇけら

    ドストエフスキー、強すぎる。「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」「地下室の手記」しか読んだことはないが、これほどまでに日本の作家たちに影響を与えていたとは…。プロットや、言動の背景、情景描写に、ドストエフスキーは潜んでいる。そういう点に着目して、小説を読んでいくのも楽しそうだ。

  • Salmiakki

    自由読書課題。ドストエフスキーが日本文学にどんな影響を与えたかっていう評論。戦時は、社会問題への警鐘と、精神的人間的な問題を提示。戦後は、敗戦による虚無感、絶望感を持った読者に、共感、希望、反省を促した。そして現代。現代作家の作品を通して、社会問題の警鐘、ヒューマニティにアプローチしている。夏目漱石、村上春樹、太宰治、黒澤明。たくさんの作家が彼から影響を受けていることがわかりました。作家は物語を通して問題提議をするのはわかったんだけど、その先に見えるもの、提議されたモノが具体的にどのようなことに影響を与え

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