桓武天皇 当年の費えといえども後世の頼り ミネルヴァ日本評伝選

井上満郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784623046935
ISBN 10 : 4623046931
フォーマット
出版社
発行年月
2006年08月
日本
追加情報
:
20cm,232,5p

内容詳細

「軍事と造作」の日々の中の人生。奈良から平安への時代の変わり目にあって国事に奔走し、平安時代400年の王朝はもとより、京都の礎を築いた功労者・桓武天皇の、新しい地平を目指しての苦難に満ちた生涯を辿る。

【著者紹介】
井上満郎 : 1940年京都市生まれ。1964年京都大学文学部卒業。1969年京都大学大学院文学研究科博士課程修了。奈良大学助教授、京都産業大学助教授などを経て、現在、京都産業大学日本文化研究所所長、京都市歴史資料館館長。専攻は日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • こぽぞう☆ さん

    平安京を築き、蝦夷を掃討した桓武天皇。明治になるまで、長いこと忘れられた天皇だったようだ。奈良時代から平安初期の天皇家を舞台にした小説を何冊か続けて最近読んだので、入り込みやすかった。

  • MUNEKAZ さん

    桓武天皇の評伝。かなり桓武天皇びいきな筆致で、ちょっと引っ掛かりを覚える部分も。不安定な皇位継承のためか、その正統性を証明するが如く「造作」と「軍事」に明け暮れた生涯が綴られる。藤原氏と反藤原氏グループの対立が渦巻く奈良時代以来の政局の中で、第三極として母の出自である渡来系官人を引き上げ、自らの政治基盤としたというのは面白いところ(坂上田村麻呂もルーツは渡来系としていたというのは知らなかった)。即位以来の浪費を批判されるところも含め、良くも悪くも自分の力量で時代を切り開いていった帝王の姿がそこにある。

  • りー さん

    平安時代の最初の一歩を踏み出した、強烈な個性をもった天皇の生涯を、山部王時代→皇太子時代→即位→蝦夷との戦争・長岡京造営→平安京造営→晩年→崩御後、と、丁寧に追った本。一人の人物として桓武帝を認識することができました。なんというか、奈良時代を切り捨てるようにあらゆるものと戦っている。身内である皇族をはじめ、旧都の仏教勢力、古くからの豪族たち、蝦夷たち。晩年は自分のふるった大鉈の結果に苦しみ、苦しみながらそれを正しく見つめて改め、次代の負担をできるだけ軽くしようと努めた。強烈な光と闇を背負った開拓者でした。

  • そーだ さん

    借り物。

  • marukuso さん

    平安京=今の京都に都を遷都させた天皇。桓武の母方が渡来人系であり、また天武から天智系皇統の移り変わりを体現し当時としても異色な血統の上にあった。蝦夷討伐と宮都移転の二大事業に挑戦し莫大なお金を使ったが為に周りから批難されるも、自分の信念を貫き平安1100年の平和な時代を築いたその様はまさに歴史に生きた男であり、格好良く映って見える。

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井上満郎

1940年、京都市生まれ。京都大学文学部史学科卒業。京都大学大学院文学研究科国史学専攻修士課程修了。専攻は日本古代史。渡来人・渡来文化や、平安京について文献史料や考古資料を分析し、庶民の生活文化の観点から実像に迫る研究を続ける。京都市歴史資料館館長、京都市埋蔵文化財研究所所長、高麗美術館館長を務める

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