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なぜ同胞を殺したのか ポル・ポトー堕ちたユートピアの夢

井上恭介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140806326
ISBN 10 : 414080632X
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2001
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
藤下超 ,  

Content Description

のどかな農業国カンボジアは、なぜ「殺戮の国家」となったのか。緻密な取材とインタビューによって、カンボジアの闇に迫る。

【著者紹介】
井上恭介 : 1964年北海道生まれ。東京大学法学部第2類卒。87年NHK入局。静岡局放送部、報道局特報部、NHKクリエイティブ、NEP21、報道局番組部を経て現在広島局報道番組部。NHKスペシャル『故宮・第6集、第12集』の制作・執筆のほか、NHKスペシャル『資本主義はどこへ行くのか〜マネーの時代の選択』『ポル・ポトの悪夢』『オ願ヒオ知ラセ下サイ〜ヒロシマ・あの日の伝言』などを制作

藤下超 : 1965年福井県生まれ。一橋大学社会学部卒。87年NHK入局。新潟放送局を経て報道局国際部。この間、バンコク、プノンペンに駐在。97年のカンボジアでのフン・セン派とラナリット派の武力衝突や、ポル・ポト派の崩壊を取材。現在もカンボジア情勢を追いかけている。NHKスペシャル『ポル・ポトの悪夢』制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ゆき

    マインドコントロールですよね。150万強の大虐殺。ナチス、スターリン、毛沢東などこの時代は大虐殺の時代です。しかし、旅行したときにガイドさんのお母さんが人間を茹でる大がまを作らされていたと言っていたのは本当にぞっとした。政権幹部は余生を送るんですよ。記事の中に幹部がバイクに乗っててひかれ負傷とか書いてたのが滑稽でたまらなかった。アレだけの大虐殺した人間がバイクでひかれて負傷とか・・・。やっぱり今もインテリジェンス層が足らないって嘆いていたのが頭から離れません。約30年前の話ですもん。

  • テツ

    ポルポトもクメールルージュの幹部達も最初から虐殺を行いたくて権力を手にした訳ではない。母国を豊かにしたい、ベトナムを何とかしたいという理想に燃える若者達であった。ただ大多数の人間は力を手にすると勘違いしてしまう。人間は自分が大きくなると足元が見えなくなり、周りの小さな声は聞こえなくなり、少しずつ暴走していってしまう。全ての罪をポルポトに押し付ける元クメールルージュの幹部達の姿はあまりにも卑怯で滑稽でそして悲しい。人間にはマルキシズムが描くユートピアを構築することは難しすぎる。

  • Kyo

    読み進めていけばいくほどに暗がりに踏み込んでいく。「なぜ?」それが全く見えない、ただそれだけの問いにすら答えられない。発行から10年以上すぎた今なら、もう少しは何かが分かるのだろうか?あの混沌と狂気の核にあったのは一体なんだったのか?夢が希望が、どこで捩曲がり潰えたのか…悪夢のような現実は、悪夢であるからこそ全貌は見えないのかもしれない

  • 補充兵

    「国民の生活を豊かにしたかった」と幹部たちは言う。周知のように現実は正反対に夥しい犠牲者を出した。証言の中には日本の明治維新や仏印進駐に加わった日本軍将校に触発された幹部も出てくる。想像以上にカンボジアと日本の関係は深い。

  • 大熊真春(OKUMA Masaharu)

    結局「なぜ」に対しての答えは得られないまま。 実に国民の1/5を虐殺したポルポトの犯罪を知ったあとも日本はポト派を支持した。アメリカに追随したのである。アメリカの敵であるソ連の敵である中国は味方であり、その中国が味方をしてるポト派は味方であるからだ。 勝手なもんだ。 他人事のように「ポルポトはとんでもない大悪人だ」なんて日本人は言えるのだろうか。 しかしわからないのだ。 「愛国の志士」がなぜ同胞を皆殺しにしようとしたのか。 何もわからない。 何もわからない。

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