姉・米原万里 思い出は食欲と共に

井上ユリ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163904542
ISBN 10 : 4163904549
フォーマット
出版社
発行年月
2016年05月
日本
追加情報
:
223p;20

内容詳細

プラハでのソビエト学校時代を共に過ごし、最後まで近くで看取った妹、井上ユリ氏(故・井上ひさし夫人)が綴る、姉・米原万里の思い出。
ロシア語通訳であり、その体験を生かして綴ったエッセイやノンフィクションで読売文学賞、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した米原万里氏は、食べることが大好きだった。その食べる速度の速さも量も、実は父親ゆずり。米原家の血なのか!?
プラハの小学校時代、レーニンの映画を観ては一緒にじゃがいもと卵をゆでて貪り、のちに椎名誠を読んでは時間差でカツ丼を食べに走り、姉・万里の思い出はいつも食べ物と分かちがたく結びついている。プラハの黒パン、ソーセージ、鶏卵素麺、チェコの森のキノコ、父の味・母の味、「旅行者の朝食」や「ハルヴァ(トルコ蜜飴)」など、食をめぐる名エッセイの舞台裏を明かす、米原ファン垂涎の一冊。2016年5月で没後10年となる米原万里の著作を振り返りつつ、新たなエピソードを紹介するユニークな回想録。
家族の蔵出し写真も多数収録。

〈目次より〉

米原家の大食い伝説
プラハの黒パン
赤いエリートの避暑地
米原万里が詩人だったころ
職業は「踊り子」
飲まない万里のまっ茶な真実

【著者紹介】
井上ユリ : 1953年、東京生まれ。小学校時代のほとんどを、在プラハ・ソビエト学校で学ぶ。北海道大学卒業後、高校の理科の講師を経て、大阪あべの辻調理師学校入学。卒業後、同校勤務。81年からベニスなど北イタリアのレストランで研修。帰国後は自宅でイタリア料理教室を開く。87年、井上ひさしと結婚(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • yumiko さん

    米原万里没後10年を機会に出版された妹・井上ゆりによるエッセイ集。この一冊で明かされるのは、著書から窺い知れる勇猛果敢なパワフルウーマンというよりも、未知のものが苦手で少し臆病なところがあったという万理さんの素顔。それは最も身近に接した妹だからこそ知る素の姿なのだろう。面白く読んだのは5年に渡るプラハでの思い出。冷戦時代の社会主義国のことを知れる貴重な資料でもあると思う。本来平等であるはずの国々で見る権力者たちの豪奢な生活はとても印象的。今尚新しいファンを獲得しているというあとがきの言葉が嬉しい。

  • モルク さん

    米原万里さんの妹ユリさんが、共産党員である父の仕事のため子供の頃過ごしたプラハでのこと、日本に帰国後と姉を食を通して語る。万里さんの作品に登場するソビエト学校での話と重なってとても楽しく読めた。妹さんならではの姉に対する思いも溢れていた。万里さんの作品にはまだまだ未読のものもあるので、凄く読みたくなった。

  • なにょう さん

    いやはや面白い。東京オリンピック(前回のね)の頃に東欧で暮らした帰国子女の姉妹。早逝した姉を妹が偲ぶ。妹が語る米原万理さんとは…バリバリ仕事をこなす万里さんだって心から望んで通訳の道に進んだ訳ではなかった。ロシア語が出来ることは、小さい頃に習得するチャンスに恵まれただけで、自分の選択や努力の結果ではないって思ったって。p138あら、この方だって色々悩んだのね。人生ってホント分からないものだ。★ユーモアがあって、論理的で面白い。

  • もりくに さん

    一流のロシア語通訳で、辛辣な書評家の米原万里さんを、妹の井上ユリさん(井上ひさし夫人)が、書いた本。副題にあるように、食のエピソードが多い。そもそも、大食いの一族で中華のテーブルについた面々が、瞬きをする間もないほどのスピードで平らげたので、給仕が二皿出してくれたと。父の仕事の関係で、プラハで子供時代を過ごし、各国、いろんな食べ物に出会はったが、後年の印象と違い、知らない食べ物が苦手だったとは意外。未知の物事に出会った時、意を決するまで時間がかかったが、覚悟を決めた時は力強かったと。数々の写真が良い。

  • みーなんきー さん

    以前から米原万里さんに大変興味を持っていたので、逝去の報せを聞いた時はショックを受けました。精力的に通訳の仕事をされ、様々なことに首を突っ込み、面白い人生を歩んでいる方でした。今回その実妹さんが、回想し、子供時代をプラハで過ごしソ連の学校に通った事、当時食べた料理やお菓子をまとめている。3ヶ月の夏休み、1か月は家族と、残り2ヶ月は子供達が主体となり、自由に過ごすなど、同じ人間なのに人生の彩りが豊かで羨ましい。妹さんのご主人が井上ひさし、というのも驚きでした。中身の濃い、生き方を考えさせる面白い本でした。

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